前回のパソコンクラブで、会員のK∪さんからこんな趣旨の質問がありました。
「離れたパソコン二台をつないで、一方から一方をパソコンを操作するリモート・デスクトップという機能があるそうです。そもそもなんのためにそんな機能が必要なのか、またそれについてセキュリティ上の問題はないのか、またその使い方について説明して欲しい。」
それは高度な質問であり、K∪さんはそれに関して。何か個人的な問題を感じられたことがあったのか、そのあたりは不明であったが、私は概要次のように回答した。瞬時のことであったが、その回答の概要は間違っていないと思う。ただそのその補足の意味でそのことについて今朝のBLOGで書いておくことにした。
このこと。私達パソコンクラブだけのことでなく、パソコンを使われているあらゆるパーソナルユーザーさんにとってもいくつか共通の根本的問題であると考えるからだ。
Windowsパソコンにリモート・デスクトップ接続なる機能がついたのはたしかWindowsXp時代のことからであったが、ネット接続のこともあり、実際にそのことがパーソナルユーザーをも巻き込むテーマになってきたのは、Windows7さらに最新のWindows8、8.1の時代になってからであろう。
それは要するに、リモートデイスクトップ接続の機能を使用すると、Windowsを実行しているコンピュータが、同じネットワークまたはインターネットに接続されている別の任意のコンピューターと完全に接続できるということだ。
例えば自分自身は自宅のパソコンを使っているが、それに、会社の自分のまたは許可を得た他のオフィスのコンピューター、パソコンを繋げられるということだ。そうすることs自宅のコンピューターから会社のコンピューターを完全に操作操作できるのです。目の前の別のパソコンであろうと、遠く離れた外国にあるパソコンでもかまわない、遠く離れたコンピューター、パソコンを自身の目の前のパソコンで完全に操作できるのです。
それがリモート・デスクトップ接続の言葉のゆえんなのです。最近はそれが進んで、ノートパソコンなどでなく、モーバイル機器、スマホなどからでもパソコンを遠隔操作できるようになってきています。
詳しいこと、その方法論などについては、今は触れません。下の参考記事などを読んでいただくとして、自宅のパソコンから会社のパソコンをリモート操作することの便利さなど説明の要もないでしょう。
問題はそれが私たちのようなプライベートなパソコンユーザーにとってどんなメリット、利用法があるのかということです。
Windows8.1ではコントロールパネルからその操作、その機能が使えるようになっているのですが、マイクロソフト自体はこの機能を使う意味については次のように説明しています。
「・・(この方法を使えば)・・別のユーザーに問題の解決方法を実際に示してもらうことで、問題が早く解決することがあります。Windows リモート アシスタンスは、友人やテクニカル サポート担当者などの信頼できる人に問題解決の手助けを依頼する優れた方法です。その人が近くにいない場合でも、お使いの PC に接続して問題解決の手順を示してもらうことができます。
PC のユーザーが許可すると、ヘルパーは自分のマウスおよびキーボードを使用してその PC を操作し、問題解決の方法を示すことができます。支援されるのと同様に、他のユーザーを支援することもできます。」
まさにそうなのです。私自身その体験のため、購入したパソコンメーカーのサポートに電話して、それを一通り実行してもらったことがあります。かってそういう機能が使えない時代には、サポート担当者に状況説明をし、担当者からの指示通り、一つ一つパソコンを自ら操作することで、問題解決をはかったものです。
それも、私のようにある程度経験のあるものならいいのですが、全くの初心者となると、その操作の意味自体がよく分からず、その目的を達成するのに長時間掛かってしまうことはざらでした。それでサーポート担当者がいらいらする場面もしょっちゅうあります。それも無理からぬことです。
ところが、この機能がついてからは、多くの場合、サポート担当者はまずこのリモート・コントロールの機能使用の提案を行い、相手の許しをとれば、後はもう簡単です。まずユーザー自身にこの機能の利用を許可する手続を取る方法を指示し、それが終了した途端、後はもう簡単です。全ての操作をサポート担当者が代行するのです。
もしそれが以前のようにサポート側と受ける側の対話によって操作する場合だと、ゆうに30分掛かるところ、この方法だとものの5分で済んでしまうのです。
それで双方とも大満足という結果になります。最近サポート側もこれを一つ売りにしているような傾向があり、それに基づいたサポート有料のプランを売り込んだりするようなケースがあります。
いや、そのことが全部間違っているとか、悪いことなどというつもりはさらさらありません。さらにマイクロソフトが、Windowsにこうした機能をもりこんだ意図を全て否定するものでもありません。
しかし、その便利さ故に、安易にこの機能使用推進を喧伝し、それに走ることにはある意味注意が必要だとあえて申し上げたいのです。
パソコンの全くの初心者がパソコンを買った時の初期設定などに当ってこのようなサポートを受けることなど、私などもむしろ積極的に薦めたいのです。薦めています。ところがそれがよかったからと、なにか問題があるつど、そうした丸投げのサポートに頼ることが本当にいいかどうか、疑問だということです。
このことは別にパソコンに限りません。その他OA機器はもちろんのこと、あらゆる習い事、知識の学習についても言えることです。極論ですが、学校で出された宿題が出来ないからと、親が子どもに代わって全部それをやったらどうなるかです。それとこれでは話は違わないですか? 同じであるところがあります。
何事をやるについても、習うについても、自身がそれを実際にやる以外、方法論はマスター出来ません。そのやり方を教えてもらうことはいいのです。それを自身でやってみて初めてそれが自分のものになるのです。
K∪さんがこのことを質問された時、私はそのことについてはまずセキュリティ保持の観点から注意が必要であることをコメントしました。それが仮に同じクラブの仲間であったとしても、ましてやアカの他人などであったら、絶対に許してはならないことです。
私の感覚では、パソコンとはまさにパーソナル・コンピューター、例えて言えば、それは自身の頭、脳の一部、またはその一部を代行してくれるものである位の認識が必要なのではないでしょうか。それを丸々人様の手に委ねること自体に大きな懸念を持つべきではないかということです。
サポートセンターなどのスタッフ、またその目的から言って、そうしたやり方で問題解決することはあっていいでしょうが、もうそれが習慣化してしまうようなことは基本的に避けた方がいいと私は考えます。
ハードの物理的な故障とか、不具合などの問題ではないのです。多くの場合、それはソフトの使い方等に関することです。その使い方について、答えだけパッと出してもらってそれが本当の解決になっているか、です。
そんなことでは、いつまで経っても、パソコンリティラ―シィをあげることは出来ないのではないでしょうか。
パソコンなんて単なる道具なのだから要するに便利に使えればいいのだという考えはあるかもしれません。たしかにそうですが、そもそもその道具の使い方、方法論についてが丸投げで果たしてその道具をちゃんと使えるようになるのかということでしょう。
いや、少々ややこしい話題に発展してしまいました。しかし、私はパソコンを含めて、何事を習うについても、「急がば回れ」ということわざ、原則が大切であると思っています。そのアプローチが一見近道のようで全くそうでないことが多いことに気づくべきだということです。パソコンを習う上でも盛んにその近道を強調する向きがありますが、それは往々にして結局は遠道になることが多いのです。
「急がば回れ」を英語のことわざに言い換ると「Slow and steady wins the race」です。それはが、一見、時間が掛かるようでも。その時間を掛けることが結局は一番の近道だといういう教訓なのです。それが大原則だということはその遠回りを経験しないと分からないのかもしれません。
リモートデスクトップは便利な機能であることなど否定すべくもありません。但しそれは使い方次第であることは上で述べてた通りです。その使い方が間違った方向にならぬよう注意が必要ですね、ということも再度最後に申し上げておきます。
tad
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