2013年8月7日水曜日

フリーテキストエディター「gPad ver 2.1.0」を使う:PC509

「マウスジェスチャーやマクロ機能と多彩な機能を備えるテキストエディター「gPad」が6日、ver 2.1.0にバージョンアップした。オフィシャルサイトからダウンロードできる。
「gPad」はWindowsで動作するタブ型テキストエディターで、マクロ機能やアウトライン機能、CSV/TSVモードなど豊富な機能を備える。マウスジェスチャーもデフォルトで搭載しており、右クリックを押しながらマウスを動かすことで、タブの切替やタブの終了、スクロールなどジェスチャーで制御できる。

ver 2.1.0では、インクリメンタルサーと検索バーの機能を組み合わせて、エディター上で選択した文字が、一斉に強調表示される機能が搭載されている。そのほか、日本語入力か否かひとめでわかるようにキャレットの色が変化する機能、[編集]メニューに移動系、選択系のコマンドの追加がされている。」マイナビ  8月6日

このテキストライターなるもの、そのフリーソフト山ほど数がある。今それがなんのためにあるか、なんのためのものかの説明はしない。それは文字通り、一般のビジネスピープルなら報告書の下地となるテキスト文を作成するために使うだろうし、IT関連のプログラマーなら、あらゆるプログラミング言語を記述し、プログラムを作成するために使うということだ。私などは毎日のBLOGの文章を書き、それをBLOGに記載するためのさまざまな加工編集作業をこのテキストライターを使って行う。そうした文書作りのためにWordほかワープロソフトを使うことなど皆無なのである。

このテキストライター、フリソフトが多彩に数多く存在すること自体が逆に言うとその必要性の高さの証明なのである。

それはさておき、それではその中かからお薦めのものは何かというと、秀丸、gPad、TeraPadなどであろうか。秀丸はフリーでなく、シエアウエア、4200円である。もう15年以上これを使っていて、これに慣れきっているから今更他のものを使う必要性はそんなにない。ただもしシエアウエアということが気にくわない。完全なフリーソフトのものを使いたいとおっしゃるならTeraPadか、このgPadということになるのだろう。いや、他にもいいものはいくらでもありそうだ。

そういう意味もあって、このgPadについては、その存在は知っていた。それがフリーソフトだというので、ダウンロードしてパソコンに入れたもののこれまで実際に使うことは殆どなかった。なにしろ秀丸に慣れきっていて、それについて特に大きな不満がなかったからだ。

ただこのgPad、2012年窓の杜のフリソフトーの中で銀賞を得たということもあって、その優秀性、使い勝手の良さが数多くあるのだろうと気にはしていた。今朝上記マイナビの記事を見て、最新版をダウンロードして少々時間を取って触ってみた。マイナビ記事にある関心を引く機能については殆ど確認しなかったのだが、その中身をチェックするうち、一つその記事の中では触れていない機能で、大変便利な機能があることに気がついた。

日常のパソコン・ワークの中で、Webページ、ホームページなどを作成するために必要な、HTML文を書く必要性などパソコンクラブでの講習以外、実際には殆どない。ただホームページ作りなどの講習会、ホームページやWebページを作成するために使う、HTML文を一体なんで書くかが、まず問題になるわけだ。

そのHTMLはまさにテキスト文なのだ。それを記述するために、私自身はWindows付属のテキストを書くためのメモ帳などによるより、秀丸ほか専用的なテキストエディターでそれを書くことを勧めている。一番の誤解はそれは文書を書くためだから、Wordとかその他フリーの文書作成ソフトを使えばいいと思うことである。HTML文とてワープロのソフトなどで書くことはできないこともないが、本来HTML文などはテキストライターで書くべきなのである。HTMLは一種の立派なプログラミング言語、それを書く、記述するためには、やはりそうした専用のテキストエディターで書くことの意味、メリットを説明する。それが正解なのである。

今回気づいたのはHTML文を作成し、それをWeb表示する場合に、このgPadを使うことのメリットである。メモ帳はもちろん、秀丸でHTMLを記述した場合、それをWeb形式すなわち、拡張子、htmlやhtmで指定保存するのはいいとして、それを直接Webプレビュー表示したりする機能はない。htmやhtml形式で保存したものは、IE(インターネットエキスプロラー)、Chromeなどのブラウザを使って開いてみてはじめてそのHTML文の出来具合、完成度具合をチェック出来る。もしそれが正しく予定通り表示されないのは、なんらかの文法的なエラー、ファイルの保存のミスなどがあるためだ。それを一つ一つ検証、修正をしていかかなければなればならない。それを記述している
テキストライター上での記述の編集作業とそのブラうジングを繰り返し実行しなければならないのである。結構面倒な根気のいる作業となる。

その点、gPadを使うと、それで作成したHTML文をgPad上で直接ブラウジング、プレビュー表示してみることができる(図1)。もしそのWebプレビューが正しく表示されない場合、そのHTML文はgPad画面で分割されたHTML作成画面で直接修正しそれを保存・実行すれば、直ちにその結果を確認できる。これが実にすばらしい。もちろんそうしたことができるソフトは他にもあるが、gPadの場合、テキストエディターとブラウジングが完全に一体になっているのところが超便利なのだ。

そのための下準備も簡単、gPadメインメニュ、表示メニューの表示モードをWebプレビューに設定しておけばいいのだ。HTML文を編集したら、そのWebプレビューボタンを押せば、その結果が直ちにWebページとして表示される。結果HTML文のどこが間違っているか判明するので、その修正を下側のHTML編集画面上で編集し直せばいいのである。修正結果を保存すれば、直ちにその結果を上部Webページとして表示され修正結果を確認できる。

これはHTML文の編集にはもってこいの機能である。みなさんも是非、簡単なHTML文を作成し、その使い方の演習をされることをお薦めする。これはWebページ作成のプロが、これを自由自在に活用して仕事に使うということはもちろんだ。しかし、これは我々パソコンのABCを学ぶ者、ホームページ作成のためのパソコン講習会などで使うとその効果を最大限発揮するものだろう。

tad

関係記事:

フリーテキストエディター「gPad ver 2.1.0」:mynavi 
gPad 2012 フリーソフト窓の杜銀賞:forest 
テキストエディター窓の杜 テキストエディタ-各種:forest
HTML(HyperText Markup Language):wikipedia

図1 gPad HTML文編集とブラウジングを並行して行う
図2 上記のための設定法





2013年8月6日火曜日

集団的自衛権、首相諮問機関行使容認提言へ

「安倍晋三首相の私的諮問機関「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(安保法制懇)は集団的自衛権の行使容認を提言する方針を固めた。あわせて軍事行動を含む国連の集団安全保障への参加も認める。いずれも憲法解釈を変更して可能とすることを求める報告書を年内にもまとめる。

安保法制懇の座長である柳井俊二元駐米大使は4日のNHK番組で「今までの政府見解は狭すぎて、憲法が禁止していないことまで自制している」と指摘。「集団的自衛権の行使は憲法上許されている。国連の集団安全保障への参加は日本の責務だ」と述べた。

安保法制懇は2008年の報告書でも同様の見解を示しており、柳井氏は「年内にも報告書を出したい」と語った。また、小野寺五典防衛相は同じ番組で「防衛大綱の前提として政府方針がある」と強調。報告書の提言をもとに決まる政府方針に基づき、年末につくる新防衛大綱に反映されるとの見通しを示した。」朝日新聞  7月5日

昨日の朝日新聞トップ記事だ。朝日は、この最も基本的な国家防衛問題に関わる事についての政府の動きについてトップ記事としてとりあげてはいる。ただこれについては例によって、その事実関係を報じているだけで、この問題に関する安倍政権の動き、方針を支持するのか、しないのか、とりあえず一切言及していない。とりあえずは、いつものように様子見なのである。

まずは世論の動向がどうなのか見極めたいのだろう。別項だが、朝日は最近の報道の中で国民世論の50%は集団的自衛権についてはこれを容認しているという報道をしていたことを記憶している。

その一方で毎日新聞は、今年のはじめ安倍内閣が集団的自衛権行使に積極的に取り組もうとしている姿勢を批判していた。毎日は最近の世論調査でも国民の51%がこれに反対していると報じているところを見ると、毎日は朝日より明確に集団的自衛権行使反対派、否定派なのだろう。その1月23日付の記事でも集団的自衛権行使については「ギブ&テークの幻想」という言葉で容認論を否定しているのだ。この記事少しじっくりお読みいただきたい。その論調少々幼稚というか、論理的でない。その一節を引用しておく。

【「容認すべし」派が特に強調するのが「米国が攻撃されるのを同盟国の日本が座視していていいのか」という議論だ。自民党の石破茂幹事長は「米国に向けて発射されたミサイルを日本が落とさなかったら、日米同盟はどうなるのか」としばしば言及している。

だが、元外務省国際情報局長の孫崎享(うける)さんは「日本が北朝鮮のミサイルを迎撃するのは不可能」と指摘する。「仮に北朝鮮が米国めがけて大陸間弾道ミサイルを撃てば、高度1000キロ以上の上空を飛びます。自衛隊に配備されているミサイルは高度100?200キロ程度までしか届かない。そもそも米国に向かうミサイルは北極を通りますから、日本上空を飛びません」】

何を言いたいのかさっぱりわからない。石破幹事長の言い分自体現実的でないと言いたいのだろうが、現実北朝鮮がそのような挑発行為が現実に起すと喧伝しているのである。日本がその能力があるかどうかは別にして、そのために全力を尽くすのが同盟関係というものだという極めて当たり前のことを言っているのだ。

いずれにせよ、この点では殆どの日本マスメディア、基本的には政府の集団的自衛権行使についての動きについては様子見のスタンスなのである。それぞれの社説などで政府が集団的自衛権行使は憲法違反でなく、憲法の範囲内でこれを行使することを正当化することについての賛否を明確にしていないのだ。というのも国民世論はこの問題については真っ二つに割れていると見ているからであろう。それならなおさら、どちらの立場に立つにせよ自らの信念、理念を表明し、国民の理解を深めるようにするがのがメディア本来の役目ではないのか。

その中では、唯一産経新聞が、この問題についての一連の政府の方針を、集団自衛権の積極的行使に慎重な公明党との調整を急ぎ、集団的自衛権行使の正当化を実現させるべきだと6日付けの「主張」の中で述べたいた。私は基本的にこの論説に賛同する。

私は長年にわたって行われてきた集団的自衛権論議については、まことに摩訶不思議な日本独特の現象だとずっと思ってきた。その議論の中身を今詳細に論じることをしない。が、例えば、上記のように北朝鮮が日本近海に出動しているメリカ艦隊にミサイル攻撃などしかけた時に、日本の自衛隊がそれにアメリカ軍と共同で反撃に出ることの一体どこが悪いのかという言い分の一体どこが間違っているのかさっぱり分からないのだ。従来から自民党、さらに民主党内にも一部そういう見解の議員は数多くいた。それぞれの政権党の見解については至極当然、常識的な論理だと、ずっと思ってきたのである。

そうした集団自衛権一旦それを認めると、日本がどんどん戦争を仕掛ける、仕掛けられることになりかねないという懸念、疑念のために歯止めを掛ける必要があることについてもそれを否定しない。

日米同盟は根幹的には日米対等の立場で運営されるべきもの、アメリカは敵国からの日本への攻撃から守ってくれるが、その逆はないなどという論理などあろうはずがない。それは国際法がどうの、国連の憲章がどうのという議論を持ち出すまでもないことだ。それが国際法認められているのだから、憲法の解釈もその点にそってなされるべきだという論に、憲法違反論が出てくること自体まさに論理の矛盾なのである。

安倍内閣が長年の亘るこの議論にそろそろ決着を付けなければならないと考えた背景には緊張する日朝関係や中国との尖閣列島問題がからんでいることは明白だ。さらに今日アメリカ側の軍事費予算の削減があって、日本側にこれまで以上に防衛意識の高揚や、日米安保下における軍事費の分担増というニーズがその大きな背景となっていることもむしろ当然のことであろう。

先の参議院選挙ではねじれは解消した。しかし、憲法改正の勢力を確保できなかったということがあって、この際憲法改正の条件が整うまでは待っておれない。安倍内閣、とりあえず、現行憲法の下でも集団的自衛権を行使できるための法令上の条件整備に乗り出したということについても理解はできる。

安倍首相、アジア各首脳の訪問の際、この集団的自衛権行使について、各国首脳にその内容を説明し理解を求めているおうだ。それも必要なこととしても、どうしてまず日本国民に対し、もっと正面から、集団的自衛権のこと、その論理、必要性について説明をしないのかだ。やればいいではないか、やればより多くの国民の理解は得られるはずだ。国民の55%、60%の理解を得、支持を貰えるという状況を作り出すことも不可能ではないと思う。

ことは国家国民の安全に関わること。北朝鮮や中国という仮想敵国状況が厳然と存在する状況である以上、平和ボケした国民の防衛意識を呼び覚ますこと自体が一つ重要な政治の仕事であると私は思う。

そもそも安倍内閣どうして先の選挙でこの防衛問題をもっと明確に争点の一つにしなかったのかである。これかでも遅くない。アジア周辺国の理解もさることながら、そもそもこの国の主権者国民にもっと正々堂々と野党との防衛論議を見せてもらいたいものだ。

tad

関係記事:

集団的自衛権、首相諮問機関行使容認提言へ:asahi
集団的自衛権 「行使」へ与党内調整急げ:sankei
ギブ&テークの幻想、米国を意識した容認論:mainichi 
集団的自衛権:wikipedia 
行使容認へ理解求める 集団的自衛権で石破氏:sankei
国際法従う解釈を」 集団的自衛権で柳井氏:sankei 
首相、アジア首脳に集団的自衛権の検討伝達:sankei

2013年8月5日月曜日

「USB 3.1」の新規格、最大転送速度が2倍の10Gbpsに:PC508

「USB 3.0の技術開発と普及活動を行なうUSB 3.0 Promoter Groupは7月31日(米国時間)、「USB 3.1」の規格策定の完了を発表した。同規格には、SuperSpeed USBの最大転送速度をUSB 3.0の5Gbpsから10Gbpsに引き上げる高速化が含まれており、「SuperSpeed USB 10Gbps」と呼ばれている。また新しいロゴには「SuperSpeed+」と描かれている。

SuperSpeed USB 10Gbpsは、より高効率なデータエンコーディングを用いて現行のSuperSpeed USBの倍以上の実効データスループット性能を実現する。一方でUSB 3.0のソフトウエアスタックやデバイスクラス・プロトコル、5Gbpsのハブおよびデバイス、USB 2.0製品との互換性は維持される。

今後はUSB Implementers Forum (USB-IF)がUSB 3.1規格の管理を行う。USB-IFは、8月21日(米オレゴン州ヒルズボロ)、10月1日-2日 (アイルランド、ダブリン)、12月(アジア、詳細は後日発表)に開発者カンファレンス「USB 3.1 Developers Day」を開催する。」
マイナビ  8月2日

毎日チェックしているマイナビパソコン関連のトップ記事だが、この記事を読んだだけでは一体なんのことだか、よく分かりにならないだろう。ただ、Windowsパソコンをお使いの方の中でも、未だにXpやVistaなどのパソコンを使っておられる方、最新のWindows8のパソコンの方、いろいろいらっしゃるだろう。ただいずれにせよ、それぞれのパソコンにUSBポートなるものがパソコンについていて、そのバージョンが、2.0であったり、3.0であったりすることくらいはご存知のはずだ。

プリンターにしても、外付けハードデイスクにしても、それをつなぎパソコンで使うためにはUSBケーブルを使うことはご経験済だ。さらにどなたでもパソコンのファイルデータを簡単に保存するために、メモリースティックなるものを2つ3つお持ちになっていることが普通だろう。

Xpのパソコンならともかく、7のパソコンの方なら、そのUSBにも違うバージョン2.0と3.0のポートがあって、転送スピードの違いでそれを使い分けることができることもご存知だろうと思うのだ。

このニュースは、その転送スピードがUSB3.0では5Gpsであったのが、新規格3.1では転送スピードはその倍10Gpsになるということなのだ。この新規格に対応する機器が出てくるのはまだこれから半年先、一年先になるのだろうが、パソコン、タブレット、スマホなどのCPUの性能のアップ、周辺機器の性能アップに伴い、USBの転送速度をさらに向上させるることでIT機器がますます高速化、使いやすくなるということなのだ。

これからどんなパソコン、タブレット、スマホを使っていくか、購入するか、その選定に当たって、それぞれの機器にそもそもそのUSBポートがついているのか、どうか、ついているとしても一体それが、どの規格のものになっているか、必ず確かめることが大切なのだ。

今朝はあえてこれ以上の話はしない。しかし今後このBLOGでも、改めて、そもそもこのUSBとは一体何なのか、その使い方、とりわけ、今やどなたでも多分2、3本はお持ちだと思われるUSBメモリーステイックの選び方、使い方などについて解説したいと思っているところだ。

tad

関係記事:

ユニバーサル・シリアル・バス:wikipedia

図1各世代のUSB


「八重の桜」、これからの八重

今年のNHKの大河ドラマ「八重の桜」、毎回、見ていることは見ているが、どうもいまいちおもしろくない。主人公八重の生い立ち、先夫川崎尚之助との結婚の経緯、幕末激動の歴史の中での、あの会津藩の悲劇、それに巻き込まれた人々の悲運、あれもこれも暗い話ばかりで見ていて楽しいところが殆どないのだ。

いやそれがまさに歴史の現実であって、それを描くドラマに楽しさ、エンターティンメントを求めようなどということ自体が無理なのだ。

しかし楽しさ、おもしろさなどというと誤解を生じるが、そうではなく、そうした波乱激動の世の動きの中で主人公がどう生きたか、その人となりがいかに親兄弟、子孫ほか家族そして、藩で関わりある人々を動かし、その時代の歴史の動きとどう関わったかいうことが見たい、見れるところに最大の興味があるのだ。今回のドラマ、少なくとも前半のそれを見る限り、八重自体の存在感があまり感じられないのだ。

NHKの大河ドラマというと男性が主人公、女性が主人公であることが半々位であると思う。八重の桜のように女性が主人公の場合でも、その主人公にもっと明確なスポットライトを当て、毎回、さて毎回今週はさまざまな歴史的事件の中でその主人公が一体どのような行動をしたか、言動を発したか見るのが楽しみなのである。

そうしたものの例として、最近では、篤姫の宮崎あおい、さらに「江姫たちの戦国時代」の上野樹里が演じる主人公などが魅力的だった。それはもちろん二人の女優のキャラクター自体の魅力ということもあったが、やはりそのストーリの描き方、シナリオの良し悪し、主人公の魅力を引き出す演出の良し悪しが大きく左右することは間違いない。

そういう意味では、これまでの八重の桜、綾瀬はるか演じる主人公八重の人物像の描き方がいまいちよく分からないところがずっと続いてきた感が強い。子供の時から兄覚馬の影響で、鉄砲というものに興味を持ち、それが縁ともなって川崎尚之助と結婚する経緯にしても、会津戦争で鉄砲をうちまくる八重の姿、その背景としてある会津藩への思い、分からぬではないが、いまいち共感を感じる度合いが小さかったことは否めない。それは綾瀬はるかの演技力ということでなく、やはり山本むつみの脚本、加藤拓の演出の良し悪しによる所が大きいのだろう。

昨夜は、八重が尚之助から離縁状をつきつけられ、絶望の中母とともに、京都で生きていた兄山本覚馬訪ね、再会する場面で終わっている。尚之助の絶縁状、その理由は解説の要もないが、それがまさに八重にとっては過去のあらゆる負の遺産との決別のための配剤となったようだ。

良くも悪くも会津藩とのしがらみ、過去のすべての守りのしがらみから解き放たれ、やっと新しい時代、京都の再興、新しい国家の建設という超前向きの時代の要請、夢にどう応えていくか、それを描くための背景が整った。そのシナリオがこれからどのように展開するか。あらゆる経緯、経過について前半のように事細かく、説明す必要などない。

これから登場する新しい夫、オダギリジョー演じる新島襄との出会い、その経緯、二人が意気投合するところが最大のポイントだ。新島襄の人間像、彼の京都再興、教育事業の展開、それを八重がどのように受け止め、夫のライフワークの手助けをしたかということを中心に、あれこれ話を拡散することなく、明快にテンポよく見せてもらいたいのである。
最近の大河ドラマとなると、数多くの大物俳優が登場する。それが一つの売り物になっているのだが、結果的にはそれが一つドラマを面白なくしている原因になっていることにプロデユースする側が気づいていない面がある。それぞれの大物俳優のためにさまざまな見せ場を作らなければならない。そのことが結果として、話が拡散、肝心の主役の魅力を出しきれない遠因となっていることは明白ではないか。

新しい時代を迎え、これからやって綾瀬はるか、新島八重の生き様の本領がみられるのかと楽しみにしている。その期待に是非応えてもらいたいものだ。

tad

参考資料:

八重の桜: wikipedia
江 姫たちの戦国: wikipedia
篤姫 (NHK大河ドラマ):wikipedia
八重の桜 あらすじ32回 兄の見取り図:nhk
八重の桜 あらすじ31回 離縁のわけ:nhk
綾瀬はるか:wikipedia 

2013年8月3日土曜日

麻生ナチス発言、なぜ幕引きを急ぐのか

こういう問題になると日本の新聞、TVできるかぎり無難に事実関係のみ報じる。事の真相、問題発言の正悪、それを論じるためのベースとなっている価値観の違いなどについて論じるようなことはしない。また日本人、日本人読者は全般的にそうした論理的な論争、いわゆるディベートをちゃんと聞き、どちらが正しいかの判定をする訓練など、一切できていない。

どちらの言い分に賛成か反対か、どちらの言い分が論理的に正しいかなど考えることなどあまりしない。多くの場合、総じて自分の意見でなく、マスコミ、新聞、TVが書いていること、報じていることを、そのまま丸呑みにする傾向が強い。報道の雰囲気に大きく支配され、どちらに賛成か反対か、ムードで決めてしまう。決まってしまう。

昨日の朝日新聞、この問題一面トップでは取り上げていないが、一面で「麻生ナチス発言」「官邸主導で幕引き急ぐ」と主要記事にしている。そして二面ではそのほぼ全面を使い「政権麻生ショック」、「国際社会を敵に回す」「なぜナチスを例えに」米の人権団体、「信じられないほどの誤り」ドイツ専門家などの記事で埋め尽くされている。タイトルを見ればその中身は分かる。

こうした一連の記事を読んでいると、麻生さん、またまたとんでもない重大失言をしてしまったととられてもしかたない。しかもそれは国内のことだけならともかく、あのナチスのやり口に学べというようなとんでもないことを言ったとすれば、それだけで世界中を敵に回してしまったかのごとく報道されてしまってもやむをえまい。

TVのニュースショーなどで、数多いコメンテーターたちもそうした雰囲気、流れの中で顔をしかめながら、「麻生さん、困ったことを言ってくれたものです」的な発言になるのだ。多くの視聴者もこれに同調、「いやはや、麻生さん相変わらずだな」という反応なのだ。麻生さんが、本当の所一体何をおっしゃろうとしたのか、その真意、中身、その論理のことなどは考えてもみない。

かく言う私自身もこうした一連のマスコミの報道に流され、麻生さんまたまた困ったことを言ってくれたものだ、というのがその第一印象だった。さてそれで安倍さんどうするのか、参院選で大勝利を収めたばかりだし、内閣支持率も高いから、麻生更迭などありえない。まあせいぜい麻生さんに、謝罪、釈明させ、朝日記事にあるように幕引きにかかるのだろうと想像した。

案の定、麻生さんあの発言は適切ではなかったと早々と撤回してしまった。うーん、これで、そんなことで一件落着していいものかと思ったわけだ。

今朝、ネットニュースをチェックするうち非常に参考になったのが、評論家青山繁晴氏のYouTubeでの発言である。この発言を聞いて、私はなるほど、そうかと改めて一連の騒ぎ、麻生発言の真意を見直した。

その麻生氏、たしかに問題とされたように、ナチスに習って、国民も知らぬ間に憲法を変えてしまえと言ったわけでもなさそうだ。さらにましてやナチスの存在自体を容認するようなことを言ったわけでもなさそうだ。これは明白。一番の真意は、憲法改正のことは、そうした喧騒の中で行われるのでなく、じっくりと静かに国民の理解を得ながら手順を踏んで行われるべきだというところに主眼があったようだ。青山氏の解説は、どちらかというとそういう文脈の中での発言だったと私にも思えた。

にもかかわらずその青山氏、政府が、麻生発言を撤回させてしまったこと自体は大間違いだと指摘されていた。私もそう思う。そういう内容の発言なら、むしろそのことをまず正々堂々国民に向かい、国際社会に向かい説明したらいいのだ。マスコミもマスコミなら
政府も政府である。

その安倍首相、どうしてこの麻生氏がその発言の中身、趣旨、意味を国民に対しきちんと説明しないまま、撤回するのかだ。その趣旨をまずは麻生氏自身がその内容・趣旨を説明することだ。それが青山氏が指摘するような内容なら一体なんの問題があるというのか。どうしてそれを論理的に説明しないのか、出来ないのか。どうして安倍首相はまずはそれをするよう麻生副総理に求めないのかである。

それとも麻生副総理のあの発言の真意はまさにナチスの存在そのものの容認発言であったのか。もしそうだとすれば、それこそ大変なこと、安倍内閣総辞職となってもおかしくない。

日本のマスコミ相変わらず、互いになあなあ的である。本件に関し、朝日の論調が仮に間違っているのだとしたらどうして産経や読売が明確に麻生氏擁護の論調を示さないのか。世の中どんなことでも賛否両論があるはず、あるべきなのだ。麻生発言の政治的意図がどこにあったか、それは分からない。が、少なくとも氏の発言の真意は論理的に突き止められるはずだ。どうして日本を代表するマスコミがそれをもっと論理的にできないのだろうか。

発言の撤回などというのはまさに姑息な手段、誤解を生むような発言があったことについて謝罪は必要だ。しかし、その真意が別のところにあったのなら、どうしてそのことを正々堂々国内に向かって、国際社会に向かって説明しないのか。

国会が始まり、野党がこの問題を取り上げるよう要求したのに対し、与党はこれを一蹴したようだ。どうしてか、なにもそれが臭いことでないのなら、どうして審議にも応ぜず蓋をしてしまうのか。

安倍首相、だからこを、参議院のねじれなど解消したかったのだと思っているのだろう。情けない話である。

tad

関係記事:

麻生氏 ナチス発言で辞職の考えなし:nhk
ナチス発言、苦しい弁明 麻生氏周辺「単なる言い違い」:asahi 
麻生ナチス発言、共同・朝日新聞のデタラメ報道に激怒!青山繁晴:youtube

2013年8月2日金曜日

スマホの”月額料金”を画期的に安くする方法:PC507

総務省の調べでは、日本のモーバイル通信料金は月額、7,564円で、これは高いことでは世界第三位だそうだ。通信料金だけですよ。普通はこれに4万、5万、6万の機器本体の料金が加わる。だからスマホを新規に持ち始めると月1万円前後掛かってしまう。

スマホ、スマホというから、まあ始めてみようと、購入契約をする。ご承知のように機器そのものの代金はいろいろ理由をつけて、結構安くしてくれるが、通信料はどうしても高くなる。通話はしますね、と言われたら当然イエス、データー通信の方はLTEなど高速で、安心して使える量を確保しながら、安心のため上限の設定をしますねと聞かれると、はいそうしてくださいとなる。あれやこれやで、結局、結果的には上記のように、7、000円前後通信料が毎月請求されることになる。私も今スマホを一台使っているが、通信料治自体毎月それくらいのものになっている。そんなに高額になるのは、こちらの責任で、別に通信会社が悪いわけでない。しかしそれにしても、通信料は高い。これもっとなんとかならないのかというのが多くのユーザーの共通の気持ちだろう。

特に日本場合途中解約すると多額の解約料を求められ、二年間の契約にしばられるということもある。そんなことが分かっていて契約するのだから、今更そのことに不満をぶっつけてもしかたがないのだが、最近はそうした高い月額のスマホの通信料金が一気に安くなる、出来るという内容の広告をあれこれネットで見かけるようになった。

例えば、Docomoの月額通信料980円のプランとか、ーパージャスコが始めた同じような料金のプランがある。そうしたプラン、どうせなんかかの大きな使用上の制限があって、あまりまともに検討することもあるまいと思い、その内容もよく調べなかった。しかし、昨日、DTIが日本最安、月額490円というプランの広告出しているのを見て、ええっ本当かということになった。それで初めてそうした一連のプランの中身をそれぞれよく調べてみたのだった。

日本で、なぜ携帯やスマホなどの通信料が高くなるか、その最大の理由の一つが多くの場合、キャリヤー毎に携帯電話スマホに入っているSIMカードがロックされているためということだ。スマホや携帯を買うとそれぞれにSIMカードが入っているが、ロックつまり、その特定のキャリーアー以外ではその機器が使えないようになっているわけだ。

日本では多くの場合通信契約をしたキヤリアー(ドコモか、Auか、ソフトバンクかなど)の通信サービスしか受けられないようおになっているのに対し、外国の場合は、SIMカードがロックフリーになっていることが多く、それぞれのキャリアーのSIMカードを購入し、差し替えることで、同じ機器を使ってよりよいサービス内容、より安い通信料のものが選択できるということだ。

そういう背景があって、日本では暗黙のうちに独占的に設定されたキャリアーの高い通信料を払わされてきたということがあった。が、最近総務省の主導もあったと理解しているが、そのSIMのロックをはずし、SIMロックフリーのスマホやタブレットが出回りだした。それが上記ドコモ、ジャスコ(IIJ)の月額980円とか、さらにDTIの490円という超低額のプランが登場してきた背景である。

そうした月額プランについては、その通信サービスの内容(3Gか高速のLTEなのか)、通話機能を含むかどうかなどによって980円であったり、その倍であったり、三倍であったりする。その詳細については今触れない。それぞれの目的でベストのプランを選べばいいわけだ。

しかし例えば本当に490円である程度満足のいくデータ通信ができるのかどうか、それが問題だ。通常の通信契約と違い、そうしたものは基本的には月単位の契約が可能で、契約したら二年間拘束されてしまうということもない。それがたった490円なら、手持ちのスマホで1、2ケ月試してみて、説明通りの内容でなければ止めてしまってもいいくらいのものだ。いや、実際にその内やってみようと思っているところである。

実はその必要もなさそうだ。実際そうしたことが好きなユーザの人たちがそれを試してみて、うまくいったケースをYou Tubeなどで報告をしている例がいくらでもある。これは参考になる。

それを見れば、目的のSIMカードの購入から、それを使ってみたいスマホなどにどのように挿入、設定するかなど一通りの手順がよく分かる。予め手順書を読んでみるものの、少々不安なところはあるが、そうした動画を見れば、まさに「百聞は一見にしかず」で、「なるほど、なるほど」となる。

折角高性能のスマホを購入してみたものの、どうも通信料が高くついてしかたがない。だから、スマホ本体自体はそのままにして、キャリアーを換えてみようとか、SIMフリーのタブレットを購入したいが、通信はどうしようとか、考えている場合、こうした月額料金がとびきり安いSIMカードを購入して、試してみたらいいのだ。これまではそれが出来なかった。

私の場合一昨年前から、Docomo、LGのスマホを購入して使っているが、通話を含む通信料金はやはり7000円近いものになっている。上記のより月額料金の安いもので当該スマホがその対象になっているかどうか調べた上で、一番適切なプランを選択してやってみてもいい。通常初期設定のため3000円位取られるが、その後の月額料金、同じサービス内容で、料金は1/3位に減らすことも可能だろう。

さらにどうせなら、今のスマホの契約終了まで待って、その時点で、最新のスマホやタブレット、SIMフリーのものを選択して、それに最初からベストにマッチするそうした安価な通信プランを組んでもいい。

これから初めてスマホや、タブレットを購入を検討されている方は是非最初からそうした新しいSIMフリーの通信手段を検討されてみることだ。それによって、同じ高性能のスマホ、タブレットを使いながら、従来掛かっている高額の通信費用を大幅に削減することが可能になるはずである。

tad

関係資料:

SIMカードとは:wikipedia
NTTDocomoSIMカード:rakuten
イオン専用SIMカード:aeon
イオンSIMカード設定動画:youtube 
DTI490円のSIMカード動画:youtube 

図1の説明:

・従来のスマホ
・SIMカード交換対応のスマホであることを確認
 SIMフリーが基本だが、ロックを解消できるものもある
・SIMカードにもさまざまな形があるので購入前にそれを
 確認
・格安の通信サービスのキャリアーを選択
 SIMカードを発注
・従来のSIMカードを取外し購入したSIMカードを設定
・新しいSIMカードを認識したら通信設定
・新しい通信環境のスマホの誕生



2013年8月1日木曜日

インターネットの要“海底ケーブル”の話:PC506

「KDDIは2013年7月19日、海底ケーブル敷設保守船「KDDIオーシャンリンク」の見学会を実施した。世界各国との通信をするうえで欠かすことのできない“海底ケーブル”の現状と、それを保守・管理する同船の仕組みについて説明された。KDDIは2013年7月19日、海底ケーブル敷設保守船「KDDIオーシャンリンク」の見学会を実施した。いまや、世界各国との通信をするうえで欠かすことのできない、世界中に張り巡らされている“海底ケーブル”の現状と、それを保守・管理する同船の仕組みについて説明された。

中略

KDDIの国際ネットワーク部 グループリーダーである原田 健氏によると、1990年前半ごろまでは、衛星を用いた通信と海底ケーブルを用いた通信が両方利用されていたという。だがその後、安定した通信が可能な光ファイバーが海底ケーブルに用いられるようになったことで大容量化が進み、大容量通信は海底ケーブルが主流となる一方、ケーブルを敷設できない地域の通信や放送を衛星が担うなど、両者の棲み分けが進んだのだという。」
Yahoo 日経トレンド  7月30日

この見学会には是非参加したかった。これからもそうした見学会何度でもやって欲しいものだ。パソコンクラブの人たち大人はもちろん夏休み中の子供達にも是非見ておいて貰いたいものだ。

パソコンを習い、インターネットを使ってメールやホームページを活用することを学ぶ中で、インターネットの仕組みのことを話す機会が多い。例えば「WWW」(World Wide Web)とは、世界中に蜘蛛の巣のように張り巡らされたネットワークのことであるなどと説明する。それによって世界中が一瞬にしてつながる、メールが瞬時に届いたり、世界どこにいてもネットを使ってチャットができたりする。すばらしい、驚くべきことだ、などというやり取りになるが、話は大体そこで終わってしまう。

第一通信ということになると、ずっと昔から、電話というものがあり、国内はもちろん、たしかにえらい高いものにつくが、国際電話というものがあって、それで遠距離の通話もできた。そしてそれを可能にしているのは、海底ケーブルなるものであって要するに世界中電話線が陸上と海底を通して繋がっているからだ、ということ位は知っている。

インターネット場合はそうした電話線の代わりに、光ケーブルなるものが陸上、海底に張り巡らされるようになったからだということについては案外ご存じない方もいらっしゃるようだ。いや、基本的には、ある程度の知識でいいのだろうが、同じケーブルと言っても電話線、さらにTV配信などに使われている同軸ケーブルなどに比べると、光ケーブルの伝送スピードは抜群に早いということ、海底ケーブルと言っても、その敷設技術、保守技術については実に高度なものとなってくることを知っておくべきである。

20年も前、インターネットなるものを始めた頃はとにかくそれにつなげるということ自体大変なことで、それが初めてつながった時の興奮は今でも忘れられない。当時の通信手段は要するに電話線しかなかった。同じ電話線でも、それがISDNになり、ADSLになり、そしてケーブルTVや光となってきた。

その中で10年、15年位前は、インターネット利用限界説が盛んに論じられたものだ。つまり便利なのは分かるが、インターネット、そのトラフィックの混雑とスピードの遅さで果たしてそれが実用に耐えるものかどうか盛んに論じられた時代もあった。

ところがそうした懸念はパソコン、通信機器ハード・ソフトの超速的進歩とインターネット通信手段、とりわけ高速にして大容量の光通信サービスがより安い費用で提供されるようになって、払拭されたのだ。そしてインターネットは名実ともに実用に耐えるようになったことは間違いない。

そしてそれを可能にしたのが今朝のBLOGの話題、「光海底ケーブル」だと言って過言ではあるまい。「光海底ケーブル」は今や冒頭記事にもあるように衛星通信との棲み分けということもあろうが情報通信にとっては必須のインフラ、というより国際化する社会にとって最早欠かせぬインフラとなっていることを知っておくべきだ。

パソコン、インターネットの話になると、主にIT機器、ソフト・ハードの話になるが、そうしたものの機能を十分満喫して使うためには、インターネット網のサービスの向上・整備が必要であること、そのために「海底ケーブル」が一つまさに大きな縁の下の力持ちになっていることを忘れないことだ。

tad

関係記事:

インターネットの要:yahoo
海底ケーブル:wikipedia
国際ケーブルシップ株式会社:k-kcs 
海底ケーブルについてのムービー:k-kcs
海底ケーブル関連画像:google

海底ケーブル・イメージ図1