2013年7月4日木曜日

日本記者クラブ主催の党首討論会

昨日そもそも日本記者クラブの党首討論会があることなど、知らなかった。午前、午後の用事があって帰宅したのが午後2時頃だったか、NHKでこれを中継していたのを一時間弱見た。それは後半部分、それが殆ど、安倍総理と、記者クラブ、読売橋本五郎、朝日星浩、毎日倉重篤郎の常連三人のやりとりだ。党首討論などとちいう名にほど遠い。

先ほど討論会前半の部分をYouTubeビデオでみたが、特にひどいのは、福島社民、小沢生活、志位共産谷岡緑の風の四人、冒頭の時間ではたった一分づつその所信らしきものを述べたのと最後に20秒、読売橋本の取り仕切りで、これだけは言っておかないと死んでも死に切れないことを発言せよとお情けでいただいた時間だけだったのだ。

もっとも実際には海江田民主、橋下維新、渡辺みんななどにしたところで、トータルで語ったのはせいぜい3分か5分程度だった。それも質問の相手が他党首などでなく、その古株マスコミ三紙記者からの政策などでなく、党内事情、失言などに関わる質問に答えるのが精一杯という状況であった。

要するに党首討論という名に程遠く要するに記者クラブ橋本、星、倉重三人と安倍総理の独演会なのである。

その三人の安倍総理への質問、いかにももっともらしいが、上から目線もいいとこ、それがいかにも日本の三大マスコミが代表する正論であるかのごとく、解説を加えながらの質問なのだ。聞いていてうんざりする。なんの鋭さもない。解説的、一般論的質問だから逃げ道はいくらでもある。安倍首相も終始、いかにも冷静に、しかし適当に反論らしきものを加えながら無難にして抽象的なな答えに終始していたようだ。まさに馴れ合い的雰囲気満点だ。聞いていて緊張感も、説得力もない。

そのどこが党首討論なのか。党首間でのやりとりなど殆ど、いや全くないのだ。唯一志位氏がゼネコンの献金問題を指摘し、安倍氏に迫ったことくらいかそれらしかったのは。あとは殆どその三人のマスコミ古狸と安倍総理の質疑応答なのである。

橋本五郎がさかんに、質問が安倍総理に集中するのはやむをえない、許してくれと繰り返していたが、釈明もなにもあったものでない。最初から最後までそのような設定になっているのだ。最後のまとめの段階で、その会の司会者などすっ飛ばして、橋本が、発言の機会が少なかった出席者両端の4人、社民福島、生活小沢、志位共産、緑の風谷岡の四人になんと20秒づつ、これだけは言っておかなけれ死に切れないということを語れとやっていた。それも四人にとってはある意味いかにも屈辱的ことであったに違いない。はい、それでおしまいなのだ。

この4人のキャリアー政治家、トータルでそれぞれ2分語っていない、その時間すら与えられていないのだ。安倍総理以外の野党党首とてそれは大同小異である。この三人の記者野党第一党党首海江田氏の何倍もの時間、その時間をとって質問しているのだ。しかもその内容がそれぞれの党の内紛のこと、失言のこと、などについて質問だ。党首側はそれに答えるのがやっとこさである。もっと政策について語りたいのにである。ましてや互いの討論などまさにゼロ。その時間の殆どは、このマスコミ古狸たちと安倍総理のやりとりトークショーなのだった。

下にこの討論会を報じている主要マスコミの記事を掲げているが、そのまとまりの悪さときたらない。それを知っていただくためにわざわざあげたわけだ。この討論会の評価については今朝見かけた2つのツイートに集約されるだろう。

「日本記者クラブ主催の党首討論会など百害あって一利なしという感じだ。もう記者クラブ主催の討論会などしない方がよい。それにしても毎日の倉重篤郎・朝日の星浩、読売の橋本五郎らの自己満足的上から目線の質問は噴飯物だった。こいつらに選挙がないのが残念だ。かわりに皆んな新聞購読をやめようよ。」徳永みちお 

「記者クラブ主催の党首討論を少しだけ見ましたが、殆んど安倍総理の独壇場のようで見る価値の乏しいものだった。改めてジャーナリズムを失った日本の記者クラブの酷さを再認識した。」きょうこ(生活の党)

tad

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