最近、視聴者のTV離れのことがよく話題になる。パソコン、タブレット、スマホなどの普及で世のあらゆる情報が文章テキスト、音声、画像、動画などの形でインターネットから入手できるようになったことが大きな背景だ。TVにはつまらない番組もあれば、いい番組、是非見たい番組も沢山ある。ところがその見たい番組をその時間に合わせて見ることはなかなかできない。その時間外出していたり、そもそもその時間帯は自分の睡眠時間帯であったりする。いや、良いもの自体を見落としているということも大いにありうる。
そこで、HDDやブルーレイのレコーダーを購入し、見たい番組を番組表から探し、録画設定をするのだが、これがなかなか面倒な作業となる。しばしば設定そのものが出来なかったり、間違えたりすることもある。
その煩わしさを避けるため、とにかく毎日24時間TV放送のすべてを録画してしまうという録画機、そうした機能を備えたTVも発売されている。が、そうしたもの、なにしろは10万円前後する高額品である。
そんな中、最近大きな話題になっているのが、この「ガラポンTV」なるもので、上記のようなフルセグレコーダーに比べたら半値以下、4万円前後で購入できる。前者がフルセグ地デジをその録画対象にしているのに対し、こちらはワンセグ8チャネルのみを対象としている。画質は落ちるが、前者がTV専用器やPCでしか視聴出来ないのに対し、「ガラポンTV」の方は、なにしろ身軽なのだ。パソコン、スマホ、タブレットなどで視聴できるのだ。電車の中で、旅行先で見ることができる。
通常の設定だと2週間分の保存だが、保存用ハードデイスクを追加すれば30日分保存することができる。いい番組のうち、永久保存しておきたいものがあれば、それをお気に入りに登録することで、それができるという優れものなのだ。
保存された録画は、自宅内のLANを使い自宅で閲覧出来るほか、外ではインターネットを介しどこででも番組録画を見ることができるのだ。これは便利ではないか。常日頃定期的に視聴しているものはもちろん、SNS、ツイッターなどで話題になったTV番組なども簡単に探しだして見ることができる。画質が少々落ちても、それぞれ目的のものを探しだして、いつでも、どこででも見れるというのはまさに超便利だと思う。
2年ほど前、ブルレイレコーダを5万円近く出して購入した。最初の頃は見たい番組をせっせと録画しては、時間を見てそれを見るということをやっていた。が、それも段々その頻度が少なくなってきた。そうした作業をやる事自体、段々面倒になってきたからだ。
その結果行き当たりばったり、空き時間にTVを見ることになるが、それだと時間的に中途はんぱになりがちだ。さらに今は折角のいい番組の数多くを見落としている状況なのだ。オンデマンドという仕組みも増えているが、それは仮にわずかな金額であってもわざわざそれを支払って見ること自体がどうもしゃくなのである。
そういう意味では、このガラポンTVなるもの、4万円という投資に値する内容があるのではないかと思案を始めたところである。どうもフルセグ地デジレコーダなど買わないで最初からこちらにしておけばよかったかなとも思い始めたところである。
ここまで書いて、以前の類似のサービスのことを思い出した。一つにはNHKを含めたTV局、どうして放送済みの番組について、有料オンデマンドなどというけちなやりかたをするのかである。放送済みのものについては、本来それはすべてクラウド上にデータベース化して置いてしかるべきではないのか。
民間放送のものはともかくNHKは公共放送、視聴者はそれを見ようが見まいが視聴料なるものを支払っているのだ。放送済みのものについては、原則無料で、いや場合によっては有料でもいいが、本来もっと安く、何時でも検索、ダウンロードして見れるようにするのが視聴者へのサービスではないのか。
日本のTV業界まだまだ視聴者が主人公でなく、放送業者、機器メーカーのために閉じられた世界のようである。
tad
参考資料:
テレビ局の敵か味方か、ガラポンTVの衝撃:toyokeizai
ガラポンTVとは:garapon
ガラポンTVの使用、使い方など:garapon
参考図1 ガラポンTVの基本機能
参考図2全録機との比較
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