2013年3月30日土曜日

ホリエモンに期待する


「“ホリエモン”こと旧ライブドア社長だった堀江貴文氏が27日に仮釈放された。同日開かれた記者会見はネット動画で配信され、生中継したニワンゴによると、詰めかけた報道陣は150人、ライブの視聴者は12万人。ホリエモン人気いまだ衰えず、である。日経新聞 3月29日

ホリエモンの記者会見の様子を見た。極めて穏やかな表情で淡々とその心情を語っていたのに好感が持てた。有罪判決の裁判のこと、それを主導した検察の批判など一切なかった。これからやってみたい事業の一つとして既存ニュースメディアに批判的な提案的メディアを立ち上げたいというようことを発言していた。それは大いに意味のあることではないかと私はニュースを見ながら感じていた。

そもそもなにしろその既存TVメディア代表株の一つフジTVを傘下に収めようとした位のことをやった男である。TVメディアといえばもう一人楽天の三木谷社長は、TBSをなんとかしようとした人だ。この二人のやり方、アプローチは全く、違ったし、そのキャラクターとか、経営思想だとかについては必ずしも、価値観を共有しない部分はあるようだ。ただこの二人のチャレンジ精神、目的意識については大いに応援したい気持ちをもっている。

TBSだ、フジTVだ、日本のTV局、そして新聞マスコミいずれも例のクロスオーナーシップの弊害を内包する存在なのである。一言で言えば、日本の社会、政治・経済、そして日本人そのもののステレオタイプ、画一的な発想、価値観を作り出している最大の元凶となっていることなど今更いうまでもあるまい。

そうしたマスコミ支配の日本の社会体制、構造をぶっ壊す可能性を持つ最大の勢力が今やネットであることも指摘するまでもないことだ。ホリエモンの仮釈放に既存TV・新聞メディアもある種の興味を示していたが、本当は集まったニコニコなどネットメディアの中継に大関心が集まったことについては、一連のマスメディア、自らの存在を脅かすものとして大きな警戒の念をもっているのが透けて見える。

私は三木谷社長、堀江貴文などの言ってるいること、やっていること全てを肯定するわけでない。しかしそれでも彼らの言動を支持する学者、評論家など数多く存在するのは、彼らに日本社会の停滞を打破するイノベーターとして役割に期待するところが大だからだ。
アベのミクスが市場で好感を持って迎えられ、結果円安、株高が続いている。それで自動車株だ、輸出関連株が買われたりしているが、それは国家活性化のためのほんの短期的なことに過ぎないのだ。長期の日本経済成長のためには、安倍首相、この国家社会構造を根本的にぶっこわすイノベーションが必要であることをどうしてもっと声を大にして訴えないのか。

一票格差問題なども実はその根本問題の一つなのだ。それをどうして「0増5減」などというちゃちなことでごまかそうとするのか。20、30年後日本さらに深刻な超高齢化の時代に直面する。そして人口は7千万人レベルに減少するのだ。そんなことでこの日本という国、社会は本当に成り立っていけるのかである。そうならないためにも、この国家、社会は社会、政治・経済あらゆる面でまさに大イノベーションが必要なのだ。

それが何か。そのためには何をやるか、何がやれるか、このことをどうして国家を挙げて論じないのか。

ホリエモンといえばそう小泉自民党幹事長武部勳がホリエモンを我が息子よ、と呼び、国会議員にしようとしたことがあった。それは見事失敗した。当時の小泉総理はそれで一体なにを目論んだのかわからない。が、少なくとも、ホリエモンの先進性、革新性に期待したには違いなかった。

安倍内閣の成長戦略、何もホリエモンとは限らない。それでも日本にも存在する貴重なイノベーターたちが思い切って、画期的な事業を展開できるような市場環境を整備することがなによりも必要なのだ。

アメリカになぜマイクロソフトが、アップルが、グーグルが存在し、成功を収めたか。どうして日本にはそういう存在がゼロなのか。冒頭の日経記事がその背景の一端を説明している。

話は少し抽象的になってしまったが、この堀江貴文の復帰が、日本経済、産業界活性化の一つの大きなきっかけとなることに期待しているのである。

tad

もしホリエモンに「師匠」がいたら……起業家育てる米投資家:nikkei
堀江貴文 名言集:twitter

2013年3月28日木曜日

立法府の惨状


衆議院「一票の格差是正」をめぐる各地高裁の違憲、選挙無効の判決が一斉に出揃った。違憲状態だが、選挙自体は無効ではないという従来の司法判決が、選挙無効にまで踏み込んだのは画期的であった。そのことは今の立法府国会の成り立ちそのものが異常であることが司法によって指摘されたしたのであって、そのことこそが三権分立という正常な国家のガバナンスを維持するために必要不可欠なことだあったのだ。

安倍自公連立政権は、例によってとりあえず判決結果を「重く受けとめる」などと殊勝な態度ではある。しかし心の底では、秋に予想される最高裁の判決が、従来のように「違憲状態だが、選挙が無効とまで言えない」というわけのわからないものになるに違いないとなることを予測、期待しているようにも見える。

その最高裁、従来違憲であるというのならどうして、その選挙自体が無効であると踏みこまないのかそれが不思議、納得できないことだ。それが国政に大混乱をもたらすことはたしかだが、少なくとも問題になった選挙区の選挙が無効であるということでもいい。かってそれがあれば、今日のような事態になることもなかったはずだ。これはある意味、最高裁自体のだとするマスコミの一つや二つあってもおかしくないことではなかったか。

違憲訴訟のあったほぼ全ての今回の高裁裁判結果を受けて、今度こそ最高裁もより踏み込んだ判決をするだろうと期待される。いや、今度こそ明確に選挙無効の判断を下すべきではないのか。

問題の自公政権ここは、以前から主張していた「0増5減」案をとりあえず早期に成立させ、解散前自公民で合意していた、「議員定数削減」については、比例区を30ばかり削減し、残りは獲得票の少ない党に割り振るというわけのわからない案を提案するつもりなのだ。それもこれも自公政権にとって削減が大きく不利に働かないようにするため、少数党を残しておくこともその方が自らのためにも有利という党利党略のためであることなど明白なのだ。

本件に関しては、自公以外の野党の言い分も、違憲状態解消に関しては一致している。しかしそのためにも、この際、議員定数そのものを削減すべしという衆議院構成の抜本的な改革の必要性については、それぞれの与野党の言い分は大きく分かれている。比例区を削減されると議員が限りなくゼロになってしまう弱小政党は大反対だ。だからあのわけのわからぬ自民党案が出てくるのだが、まあここはともかくそれでやっておこうという案で与野党がまとまる可能性は高い。

そんな中、本件に関して一番筋を通した主張をしているのがみんなの党だ。渡辺代表、「違憲状態解消」だけが問題でなく、この際議員定数を大幅に削減し、全体の構成を根本的に改革するように選挙制度に改める必要があるということだ。そのためにも各党がそれぞれ抜本改革案を提示し、議論の上衆議院を解散し、それぞれの案について国民の信を問うべきだということだろう。私はこれを支持したい。

70議席削減の民主党案もそれに近いものだと理解している。民主党みんなの党はそれでいいが、問題は維新の会だ。この党、この問題についてどうするのかその対応が一向に見えてこない。選挙制度改革については橋下共同代表派と石原派では小選挙区制か中選挙区制かに根本的な違いがあるようだ。

この問題、それは単なる区割りの問題だけでない。国家の政治体制のあり方、ガバナンスに関わる問題なのである。問題は衆議院の区割り格差是正だけの問題でない。参議院にもその問題があるし、その参院自体の存在意義、参議院をどうするかの問題を含めて立法府国会をどう改革するのか、しないのか、それが一番問われていることを忘れてはならない。

そもそも秋の最高裁判決待ちだなどいうスタンスはやめてほしい。なんたる情けなさか。この問題、国会で最高裁の判決までに徹底的に議論し、最高裁の判決がどうあろうと、立法府国会自らがその改革についての議論を国民の前で展開してもらいたいのだ。それに関してそれぞれの党がその方針、主張展開論議の上、総選挙で決着をつけるのが筋ではないのか。これは国体のあり方そのものに関わる最重要問題なのである。それくらいのことであっていいはずだ。

こういう重要問題をいかにもうまくごまかしてしまうのが自公政権の真髄なのである。この際そういう政治状況から脱却するためにも、民主・維新・みんなの党など一致して選挙制度改革案を提示し、再度与野党逆転を掛けて総選挙に臨むくらいのことがあっていいはずだ。

各地高裁の違憲、選挙無効の報を受けて、日本のマスコミはそれみたことかとばかり、事態を異常だとか、この状況を解消するために即行動を起こせとか当たり前のことしか報道してない。国家のガバナンスに関わるこの問題、どうして与野党に立法府の抜本的、根本的な改革をめざして行動を起こすべきだとの論説を展開しないのか。

そもそもその状況からしてこんな事態になることはすでに分かっていたはずだ。なんでもそうなのだが日本の政治、日本の政治家、そして日本の有権者国民そのもの、今頃になって一斉に驚いてみせるところが情けないではないか。

今朝起きがけにふと思い出した狂歌一句がある。たしか、高校などで数学を学んだ方なら覚えておられるだろう。その覚え方、いろいろバリエーションがあるが、高校時代、数学の先生が「球の体積」を求める公式を覚えるために教えてくれたものだ。

今の国会立法府まさに異常、惨状状況だ。その体まさになっていない。「身の上に心配あーるの惨状は窮する体を見るにつけても」

なにしろ半径もなにもあったものでない場所によってそれが、10のところもあれば5のところもある始末なのである。

tad

関係記事:

自公 区割り見直し早期成立に全力:nhk
区割り見直し法案 早期成立は不透明:nhk 
社説:衆院選無効判決 警告を超えた重い判断 :mainichi
衆院選無効判決 国会の「怠慢」への断罪だ:sankei 
一票の格差―異様な政治が裁かれた: asahi 

蛇足:球の体積を求める公式:(4π/3) × r^3

2013年3月27日水曜日

2013年度パソコンクラブ目標と内容


昨日のBLOGでは、本年度パソコンクラブの学習内容のアンケート内容を提示しました。会員の希望や、要望をお聞きしながら、年間のスケジュールを定めていくわけですが、いずれにせよ、そうした内容をどう具体化していくかの問題です。

今朝は全体のスケジュールを進めていく中で、総論としてこのクラブ一体どういう共通目標を掲げ、何を目指し、何をどう学んでいくか、LibreOfficeのImpressを使ってまとめたみました。

パソコンクラブ員のみならず、BLOGを読んでくださるみなさまにも、なんらかのご参考になればと思います。コメント、ご意見、ご質問などいただければ幸いです。

tad

添付資料:

スライド:HTML編       
      PDF編   

2013年3月26日火曜日

アンケート:2013年パソコンクラブ学習内容:PC432

4月より、パソコンクラブも新年度が始まります。月二度4時間ほど開催されるパソコンクラブ、そこで何をやるか、何を学ぶか、毎年スタートあたって会員のアンケートを実施し、会員のみなさんがどういう学習内容について関心が高いかを集約します。対象項目はやく90件ほどありますが、関心の高いものについていくつでも、集計表に数字の1を入れていただくわけです。

会員名もあらかじめ記入しておくのがいいでしょうが、新加入の方など名前が記載のない場合、自分で名前を記入して、関心ある項目に1を入れていただくことで、その結果が自動的に集計できるようにしています。

もっとも関心度の高いものから、優先してクラブのスケジュールが決まっていくわけではありませんが、それがどんなことをやったらいいか、クラブ運営、年間スケジュール作成の大きな参考になることはいうまでもないことです。

これだけ膨大な内容をすべて一年間でこなせるわけではありません。パソコンを学ぶと簡単に言いますが、実はその内容これだけのことがあるということを知っていただくことが目的です。パソコンクラブに5年も所属された方なら、それぞれの項目の意味内容はお分かりになるでしょうが、新入会の方などそれぞれを見ても一体なんのことかさっぱりわからないということもあるでしょう。回答するにしても、その意味が分からず、答えようがないではないか、とおっしゃる方もいらっしゃるでしょう。それはそれでいいのです。

そんな方は、その中でも内容について想像がつくもの、そして関心の高いもの、例えば、ワープロや表計算ソフト使い方の基本を習うという項目にチェックを入れていただければいいわけです。その集計結果をうんぬんすることもさることながら、なるほどパソコンを習うとはこれだけの内容のことがあるのだということを知っていただくことに意味があります。それがきわめてまとまりの悪い、こうしたアンケート実施の意味なのです。

実施に当たってその概要は事前に説明しますが、それぞれの内容について詳しく説明するだけでも何時間も掛かってしまうでしょう。それぞれの内容、ほんのざっと説明するだけにとどめるしかないし、それでいいだろうということです。

さらに、ことパソコン学習に関してはこれだけのテーマ件数を挙げても、まだまだカバーできていないことが多々あるに違いありません。さらには、この内容、少し偏りすぎているのではないか、現在のパソコン市場・業界の現状から乖離しているではないかという見解をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。そうしたことについても、ざっとごらんになった上でご意見、コメントなどいただければ幸いと存じます。

パソコンクラブ員の方からのご意見、ご質問は、例会などで直接聞けますが、このことは主に当BLOGをお読みいただいた方へのお願いであることを改めてもうしあげておきます。

アンケート内容について:

一般公開用:

BLOG読者どなたにもその中身をごらんいただくものです。但しこれには編集の手(アンケートそのものに答えること)はできません。その中身をごらんいただくことが目的です。その内容についてご質問、コメントなどあればご遠慮なく、当BLOGコメント欄にお願いします。図1

会員アンケート回答用:

当アンケート用紙、様式、スプレッドシート自体はGoogleドライブオンラインソフトにもとづいて作成されています。これを使う最大のメリットは、友人知人、クラブ員などとそれを共有閲覧していただくととともに、その編集にも直接オンラインで参加していただけるということです。

クラブ員の方にはそれ用のものをメールにてお知らせし、オンラインでアンケート用紙にアクセスし、回答していただくわけです。4月第一週にある例会日までにそれにアクセスしてアンケートに回答いただければ、その結果の集計は自動的にできます。図2

こうしたオンラインスプレッドシートを使えば、会員住所録、会員名簿などもクラブ幹事の方の手を煩わせることなく自動的にできてしまうことはご理解いただけるでしょう。

それではスプレッドシートの勉強にならないとおっしゃる方がいらっしゃるかもしれません。ご自分で、目的の表を同じくオンラインソフト、さらに自分のPCにあるオフィスソフトで作ってみていただくことです。

さらに、それぞれそうしたオンラインで作成された住所録を自分のパソコンにダウンロードし、手持ちのMS・Officeエクセル、LibreOfficeCalcなどを使って、より見やすく編集し、印刷が必要な人はそれぞれ自由に印刷の練習をしてもらえばいいのです。

tad

関係記事:

Googleドライブ:google/drive 





2013年3月25日月曜日

私の腰痛対策


昨日の朝日新聞朝刊が、2800万人、国民全体の4割近い人が腰痛に悩んでいる、しかもその原因が必ずしも明らかではないと報じていた。

いや、これは単に私個人の推測に過ぎないが、そもそもその4割という数字自体が少な目で、それはかなり深刻な腰痛もちの人々のことだ。実際にはより軽いかもしれないが腰痛に悩む人の数はもっと高いと想像する。もちろん私自身もその一人、日常生活に大きな影響があるわけでもないが、日常生活の中で腰痛そのものを、あらゆる瞬間に感じている。そういう人を含めると腰痛もちの比率はもっと高くなる。おそらく、全国民の6割近い人、いやひよっとするともっと多くの人がそれに悩んでいるだろうと推測するのだ。

問題はその対処法、療法である。腰痛と言えば、病院では、整形外科が扱うのが普通だが、この朝日記事にもあるが、肝心の整形外科学会がその原因、療法について、必ずしも一致した見解をまとめているわけではないようだ。さらに国民の健康問題を扱う厚生労働省の腰痛研究班なるものもいろいろやっているが、今のところこれといった答えを出してはいない。

それはその筈だ。療法もなにも、要するにその原因が一体何なんなのか、よく分かっていないのである。一口に「腰痛」と言っても、その原因が極めて、はっきりしている場合もあれば、レントゲンを取り、脊椎の異常だと判定し、手術を含め、その対策をとっても直らない場合もある。

そうしたケースをひっくるめて、最近では腰痛の原因の多くが「ストレス」だとするケースが多い。これがまたある意味いい加減、分からなければ、それは「ストレス」だとしておくしかない。この朝日新聞記事もそういうニューアンスで貫かれている感じである。

そうだというのは簡単だが、そもそもその「ストレス」とは一体何なのか、その中身の説明が全くなく、ただ「ストレス」の一言すべてで片付けていいものなのか。

この朝日新聞記事に日本整形外科学会などがまとめた腰痛診療指針が図解されていた。強く推奨する、推奨する、推奨しない、根拠なしの段階にわけ、その内容が説明されている。この図式がまたよく分からない。これを見たところで。自分のケースがどれに当たるのか全く分からないのだ。

私が不思議に思ったのは、推奨もなにも、治療の根拠が全くなし、というものの中に腰の牽引療法や、マッサージが記述されていたことだ。もちろんそれがいいかどうかは、そもそも腰痛そのものの原因次第だということではないのか。その原因次第では、マッサージほか、巷でよく使われる整体術、カイロプラクティックなどが有効である場合もあるのではないのか。整形外科をあちこち訪ね歩いたが一向に改善せず、整体術を受けたら一度で快癒してしまったなどというケースをT∨番組でもよく紹介している。あれは根拠のないうそとでもいうのか。

有名なプロスポーツ選手が、それを受けて腰痛やほか痛みが一発で快癒したなどという話もあながちうそではないようだ。私自身そうしたものを受けたことはないが、多くの整体術のプロが指導するのが、腰痛を治すためには背筋を真っ直ぐに伸ばし、正しい姿勢を保つこと、歩く場合もそれを心がけることをアドバイスすることだ。

そのことは誰にでもできること、実は私自身毎日の生活の中でそれを実践し、それが腰痛を劇的に改善しないまでも、現状以上に悪化させない大きな要因になっていることを実感しているのである。

もう一つ、朝日記事が療法として根拠なしとしていたものに腰牽引療法がある。私が初めて腰痛、しかもかなり激しいそれを経験したのはもう30年も前のこと。テニスを盛んにやっていた頃のことだ。何が原因だったか分からないが、ある時突然激しい腰痛となった。近隣の有名な整形外科のある病院に行き診療を受けた。レントゲン写真を取った医師の判定は、坐骨神経痛、原因は背骨のヘルニヤ現象、そして診断は、それを治すには手術しかないということだった。

それを聞いた私は、二度とそこを訪れなかった。そしてそれから二年間ほど、ありとあらゆる腰痛に関する本を読み、さまざまな人の意見を聞き、あらゆる治療を試みた。ぶら下がり機がいいというからそれを買って試してみた。カイロプラクティックがいいからというからそれに近いものも受けてみた。当時流行りの浪越徳次郎道場の指圧もやってみた。漢方がいいというからそれも飲んでみた。

いずれも絶対的な効果はなかったが、要するにそれ以上悪化することはなかった。一方で医師が厳禁だとしたテニスは続けてやっていたのである。ただおそらくその中でも一番よかったことは、姿勢そのものを良くすること、そのための運動、それを保つためには腹筋、背筋を鍛えることが大切ということは自分でも一番納得したことであった。それは続けた。おそらくそのおかげであったのだろう。腰痛自体は大きくは改善しなかったが、少々の改善、なによりもそれ以上悪化はしなかったのだ。

そしてある時、偶然あった友人が私の腰痛の悩みを聞いて、「ああそれなら水道橋のXX外科に「腰牽引療法」というのがあるからやってみたら」と教えてくれたのだった。私は即それを実践したのだが、結果なんとそれを始めてわずか二回、三回で、長年悩んだ腰痛がうそのように消えてしまったのだ。つまり背骨のヘルニヤ現象がそれで直ったしまったようであり、そこの整形外科医はそのように説明してくれたのだった。

だからこの新聞記事、牽引療法にはなんの根拠もないという記述に私が大きな違和感を覚えたのだ。

いや、これはあくまで私の自身のケース、私の症例の話であって、私はなにもだからこれがいいとか、悪いとかいうつもりなどさらさらない。言うべきでもない。ただ言えることはその原因が仮になんであれ、私生活において、歩く時、座っている時姿勢を正しく、背骨を真っ直ぐすることを心がけることは、どんな場合、どんな病、それが健康上いいに決まっているのだ。それが人間の体の基本的な構造である筈だからだ。

昨日は卓球が体、脳の健康維持にいいこと、ストレス解消にいいことを書いたが、実はその卓球、腰痛対策のためはあまりよくないようだ。というのは、2時間もそれをやると間違いなく腰痛を感じるのである。それはそのはずだ。

卓球自体やっている時の姿勢は前かがみであり、しかも足腰にかなり負担がかかる。それが背骨に悪いことは言うまでもない。それで、それをやった後、体全体を温めるために風呂に入ったり、温かいシャワーをたっぷり浴びた上で痛い腰に、冷湿布の絆創膏を貼ったり、冷湿布のためのスプレーをかけたりする。それは一時しのぎであることは承知している。単なる対症療法なのだ。大切なのは、その前後。要するに姿勢をよくするための運動をしっかりやることだ。それでほぼ慢性的な腰痛はかなりの程度解消されるという感じである。

腰痛防止のためもう一ついい、効果があると思うのは毎朝のラジオ体操、この体操会、体操の後に10分ほど全身のストレッチ運動が入るのがいい。要するに足腰をしっかり伸ばすことがいいのである。これを毎朝一番にやるかのがいいようだ。

早朝のラジオ体操のいいのは、そうして体自体に与える影響もさることながら、精神的なストレス解消にいいということだろう。こんなBLOG記事を書くことなどストレスそのものだ。それを、朝のいい空気、冷気を吸いながら、そして小鳥のさえずりを聞きながら、今朝なら満開の桜を見ながら、体を動かすのだ。これほどストレス解消になることが他にあるだろうか。

いや、腰痛のために整形外科学会がどうの、厚生労働省の研究班がどう言ってるか、そしてその指針がどうのこうと批判したいわけでない。そんなこともあろうが、それぞれ自分自身の毎日の生活の中で、極めて当たり前のこと、適正な運動、正常な精神生活を心がけることが、結局なにより大切なことではないかといいたいだけのことだ。腰痛対策もそのい一つである。

背骨を真っ直ぐ伸ばし座り、歩くこと。毎朝ラジを体操をやること。これが私の場合のベストの腰痛対策なのだ。それ以上でもなければ以下でもない。

tad

関係記事:

腰痛、推定2800万人 40~60代の4割、悩む:asahi
腰痛:wikipedia 
セルフチェックで分かる タイプ別腰痛体操 :nikkei 
大半の腰痛、ストレスから 初指針、画像検査不要も:sankei
日本整形外科学会: joa 
浪越徳治郎 wikipedia 

2013年3月24日日曜日

卓球、世界でもっとも脳の健康によいスポーツ


昨日土曜日、朝の9時から11時半まで、2年半ほど前入会した卓球クラブで卓球を楽しんだ。卓球がいいのはほんの2、30分、練習相手とラリーを続けるとすぐに汗びっしょりになることだ。それから、順次練習相手を変えながら、卓球の基本的な打ち方を練習する。これが実に楽しい。まだどれもこれもできるわけでないが、それなりに一つ一つそれがどれだけできたか、一球一球考えながら、試し、確認しながらやる、やれるところが実に面白い、楽しいのである。

一通り、練習が終わると試合、ゲームが始まるが、私自身、それはあまり好きではない。というのも自分を含めて殆どの相手、まだあらゆる意味でゲームを楽しむだけの基本的な技というか、腕というか、卓球の技術を身につけていないからである。そういう未熟者に限って、ただただゲームの勝ち負けだけにこだわって、練習で技を磨くというより、結果オーライの考えになりがちだ。

とりあえず、ゲームをやるより、一つ一つの基本技を身につけ、相手と打ち合えることのことの方がはるかに楽しい。しかもそれを練習相手と暗黙の相談をしながら、互いにそうした配球ができる、できればなお楽しいのである。というかそれが一番楽しいのだ。そのことは実は卓球に限らずあらゆるスポーツ、趣味の世界でも同じことがいえるはずなのである。なにかといえば、どっちが優れているかとか、勝ったか負けたかなどより、そうしたコミユニケーションが本来の楽しさの根源であるはずだ。

その日、その日の練習に目的をもっている相手とそうでない相手がいる。ただ自分だけ好きな練習ができればいいという人もいる。相手のことを考えず、好球がきたらそれこそバシーっと決め玉を放ち、自分だけ満足感を味わう。そんな自己中でない人は違う。自分と相手のの力をはかりながら、相手の打ちやすいスピードでや位置に打ったり、場合によっては難球を打ったり、また自分も相手のそれに応じて、決め球を打ったりもする。そのやり取りが実に面白いのである。もちろんそんな相手はめったにいないが、自分がそうなることを心がけるのがまず一番大切なことなのである。それが実は上達の一番の早道ではないのか。

そういう理想の相手と巡り合える機会は少ないのだが、少なくても自分は相手にとってそういう好ましい相手であることを心がけることが大切だと思っている。

いや、いきなりこんなことを書き出したのは、卓球の面白さを伝えるためであるが、話はやや抽象的になってしまった。話はもっと卓球についての具体的なメリットについて書くのが今朝のBLOGの目的だ。

卓球が体の健康のためにいいことは言うまでもない。足腰を鍛え、全身運動で汗を掻き、心拍数をあげ、心肺機能活性化のためにいいということは間違いない。それよりもなによりも、実は卓球が脳の健康、脳機能の活性化に役立つことを書きたかったのだ。

卓球をやることで脳のすみずみの血流が高めることが好結果を生むことは間違いない。そしてそれがさらに脳神経、視神経の活性化、脳の瞬間的な反応力、判断力を高めるということがあるようだ。

私が長年やっていたテニスをやめて、卓球の移行したのは、ほぼ3年前だが、当時テニスをやめる気などまったくなく、ただ一度なにかの拍子に卓球をやったのがきっかけだった。たちまち卓球の面白さ、楽しさの虜になった。なにしろテニスなどよりはるかに手軽にでき、短時間で汗がかけ、カネもかからず、テニスほどではないが、足腰、全身をまんべんなく動かす絶好の運動であることは体験した。

それに加え、だんだんそれに夢中になっていくうちに、いやこのスポーツ、一般にはよく「温泉卓球」などとバカにされているきらいがあるが、実はこのスポーツ、あらゆる意味で脳のために非常にいいスポーツではないかと思い、感じ始めたのだった。その理屈をどこかで読んだとか、聞いたとかではない。自分自身の体験から感じたことであった。

なにしろ、その瞬間的判断、一秒とか二秒とかの世界ではない。その半分いや、1/3、それ以上の短い時間の中での瞬間的な反応力、判断力が試されるスポーツなのだ。それは視力、脳力、体力の三つがそろわないとできないことである。

3年前それを始めた頃は、目の前の球は打てても、一メール右の球などまったく打てなかった。それが今や、結構スピードの速い、一メートル向うの球でも、かなりの確率できちんと返球できるようになったのだ。それは視力という点に関しては、いわゆる動体視力が上がったことによるが、、それだけでなく、それに連動している脳(どの部分のどこがどうか知らないが)の働きが上がり、体力(足腰、腕など)と共に、それに対応できるきるようになったということなのだ。相手と相当なスピードでラリーを続けられるようになったこともそうだ。つまりそれはどれ一つとっても体力、脳力的にはいいことずくめなのだ。

もちろんそれは練習のたまものかもしれないが、それは動体視力を高めようとか、脳反射神経を養おうとか、そんなことを意識してやったわけではない。ただ卓球をよりうまくやれるようにと練習した結果なのだ。

そういうこともあって、いやこの卓球、体の健康にいいほか、頭、脳の健康にもいいのではないかと自分では気づき始めていたのだった。そしてごく最近、卓球をやっているわけではない友人、私が最近卓球にはまっているということに応えて、「卓球って、いろんなスポーツの中でも脳には一番いいものらしいですよ」と語ったことがきっかけだった。

そのことを思い出し、それについてネットで調べてみたのはつい先ほどのこと、いやまさにその通りだった。その関連記事をいくつかあげておくのでその内容をそれぞれお読みいただければと思う。とりわけアメリカの医学者の論文がお勧めである。

こうした内容を詳しく書くことは冗長になるのでやめておく。論より証拠、そろそろ高齢で、体や脳の健康が気になりだした方に、卓球はあらゆる意味でお勧めのスポーツであることをだけ改めて強調しておこう。

なるほど、では試しにやってみようかと思われた方、まずは身辺でそれをやっている方を探し、その始め方を聞いてみられることだ。ネットには関連記事、YouTubeなどにも、その実践に役立つことが山ほどあるので参考にされたい。

tad

関係記事:

世界で最も脳の健康に良いスポーツ:exblog
卓球で体も脳も元気:yomiuri
卓球は脳に素晴らしい影響を与える:asahi 
卓球は脳に一番いいスポーツだ:TABLE TENNIS IS THE WORLD'S BEST BRAIN SPORT
sfttc