2010年1月26日火曜日

古狸さんに批判の資格はない

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「ばらまきの公共事業をやったのはどの政党か」。25日の衆院予算委員会で、八ツ場ダム(群馬県)の建設中止問題で「公共事業こそ民意を問え」と求めた自民党の町村信孝元官房長官に対し、前原誠司国土交通相が激高する場面があった。」:時事通信

この町村氏に限らないが、自民党の体勢そのもの、普天間の問題、ダム建設の問題、JALの問題、財政債権問題、どの問題にしても、そもそもその問題の根源は自分たちの政権時代に作ったものであることを忘れ、それを横においておいて批判する資格など全くないのだ。政権担当後の本会議演説で鳩山首相が、「あなたたちに言われたくない」と答弁したら非難ごうごう、その後首相はそれを封印したが、封印することなど一切ない。それが事実だからだ。

八ッ場ダムの説明集会で前原国土交通相が深かぶかと頭を下げ、住民に謝罪をしていた姿を多くの国民は好意的な目を持ってみていたはずだ。前原氏が、住民がこういうひどい仕打ちを受けることに、住民自体にはなんの責任もないとした上で、しかしダムの建設中止を撤回しない、できないことは苦渋の選択以外なにものでもないことを訴えたのだった。私自身はダム建設中止は正しい選択であり、それが長い目では国家国民、ひいては地域住民のためにも最良の選択だと思うし、国民の過半数もそう考えていると思う。その前提として、地域住民にはあらゆる配慮。その後の生活を支えるための補償をすべきことも当然の措置であり、前原氏もそれを明言している。

それを住民が反対しているから、ダム建設を継続せよとか、もっと慎重に検討せよとかいう前科ある政党の判に、前原氏が逆ギレするのは当たり前ではないか。大いに逆ギレして見せたらいい。この町村氏、この前の日曜日のTV討論で、政治資金問題でさかんに民主党を攻撃していた。あまりにもその表現がひどいので、第三者のコメンテーターからそれは自民党の体質そのものではなかったかとたしなめられる場面があった。

いや、実はそんなことは一々いわなくても国民にはわかっていることなのだ。いま民主党政権が難題として取り組んでいる多くの問題はそもそも自民党政権時代から積み重ねられ放置されてきたことの後始末が多い。その後始末に苦労しているのに、どうなってんだ、どうするんだと批判する資格などあろうはずがない。いや、それにも反対なら反対でいいが、その根拠とそれに代わる代案を示すならいいが、相変わらず、「民意を問え」などと言ってただ問題先送りを続けてもなんの益もないのである。

前原氏が住民の前で「すみません」と頭を下げているのは、半分以上自民党の失政のせいであることを忘れ、よくもまああれだけぬけぬけとものが言えたものである。こんなことだから民主党がエラーを連発する一方で、自民党の支持率が一向に上がらないのである。
町村氏をはじめとする、やっと比例で復活当選をしてきた古狸族にはそのことがわかっていない。こんなことで自民党の再生などあろうはずがないのである。

tad

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