2013年6月8日土曜日

「SurfacePro」は買いか:PC474

【日本マイクロソフトのタブレット「Surface Pro」が、6月7日から国内で販売開始となった。

日本マイクロソフトの樋口泰行社長は、この日オープンを迎えた東京・赤坂のビックカメラ赤坂見附駅店に来店。自らポケットマネーでSurface Proを購入し、売り場を盛り上げた。

Surface Proは、Core i5プロセッサを搭載し、Windows 8が動作するマイクロソフトブランドのタブレット。先行して3月15日から発売していたSurface RTがARM版であったのに対して、Surface Proは、既存のWindowsアプリケーション資産などがそのまま利用できるのが特徴であり、「Surfaceの本命」(日本マイクロソフトの樋口泰行社長)と位置づける製品だ。

樋口社長は、「Surface Pro発売日とビックカメラ赤坂見附駅店のオープンとが一緒になったことから、ここで発売イベントを開いた。いよいよSurface RTとSurface Proが揃ったことで、さらに勢いをつけられる」とし、「Surface Proの予約状況は、RTに比べて予約期間が半分であったのに関わらず、予約数は2倍以上になっている。これまでのRTの勢い以上に、Proへの期待が高いことがわかる。
PCの資産をそのまま使用できることやペン入力にも対応しているのが特徴。タブレットとしても、PCとしても利用でき、1台で済むのがSurface Pro。購入したみなさんの期待を裏切らない製品になる。PCの流れを組んだ新しいタブレットであり、これによってタブレット競争のフェーズ2に入る。ここでマイクロソフトの存在感を高める」などとした。】PCWatch 6月7日 

昨日マイクロソフトは「SurfacePro」を日本市場で一斉に発売を開始した。朝日新聞にもその一面広告が出ていた。広告はただその恰好よさそうな写真を載せているだけで、詳細な製品性能のことなど一切触れていない。それを見たところで、パソコンをかなり使っている人ならともかく一般のユーザがその中身、そのマイクロソフトがこんな製品を売り出した背景やその意味がわかろうはずがない。

マイクロソフトがWindows8を売り出したのは昨年10月のことであったが、それに並行した形で売り出したのが、「SurfaceRT」なるタブレット端末・PCだった。タブレット端末なのか、PCなのか、その両用、というものだった。RTは概して評判が悪かった。そのこと内容については、私の今年1月5日のBLOGに「WindowsRT、不発のMSタブレット戦略:PC383」と題して書いている。

それは何も知らないで初めてパソコンなるものを買ってみようという人ならともかく、従来のWindowsユーザーにとっては極めて使いにくいものだ。MSオフィスは入っているが従来の数多い豊富で優れたWindowsのソフトが、全く使えないというものだったからだ。

それがアプリケーションソフトだけのことならともかく、今やパソコンの世界では、ブラウザーとしてIE(インターネットエキスプロラー)に代わり、主流になりつつあるGoogleChromeなどが使えないということだったからだ。それでは話にならない。

私は、Windows8については昨年10月その発売と共にデスクトップ、ノートパソコンに即導入した。そして数多くのWindows用アプリソフトや、周辺機器を従来のまま何の問題もなく使っているわけだ。パソコンに加え、タブレットというものの使い分け、その使い方があることも分かっているが、どうせなら従来のパソコンはパソコンとして使い、タブレットでも、それと並んで従来のパソコン用のアプリや周辺機器をそのまま使えたら一番いいことなどいうまでもない。

ところがマイクロソフト社、なにをどう考えたのかよくわからないが、従来のWindowsユーザのそうした要望、ニーズを無視して、このSurfaceRTなるものを売り出したのだった。

しかもその時点ですでに近い将来、この「SurfacePro」なるものを導入することも予言していた。だから従来のWindowsユーザー、すでにOSに関しては8に乗り換えたユーザーもSurfaceRTなどより、Proの方が、あらゆる意味で価格自体、RTより高くなっても使いやすいものになるはずだと考え、買い控えたのだ。当然のことである。

それが冒頭記事のことだ。「Surface Proの予約状況は、RTに比べて予約期間が半分であったのに関わらず、予約数は2倍以上になっている」ということなのである。私自身、あらゆる意味でRTなど
には目もくれないが、今度の「SurfacePro」なら、購入の検討をする余地は十分あるということだ。自分自身のことではない、一般的メッセージとしてだ。

なぜそうなのか、何らかの参考になると思うで、この「SurfacePro」なら購入を検討してもいいといういくつかの理由、さらに、しかし、さりながらその検討はさらに慎重に考えた方がいいという理由についてもまとめておこう。

「SurfacePro」購入を検討してもいいという主な理由:

1)たしかに「SurfaceRT」はProより安価ではあるが、Proについては、そのハード  としての製品性能RTと比べて抜群の差がある。パソコン用のCPU、Corei5を使用、大容量の世界初SSD256Gモデルなるものが魅力的だ。それは普通のノートパソコンとしても上位機種に属するスペックだ。

2)Officeソフトが入っているというのは、RTも同じであり、特にそれはメリットでもなんでもない。最大のメリットはRTが従来のWindow用アプリ、周辺機器も使えないのに対しProの方は、あらゆるWindows用アプリ、周辺機器が殆どそのまま使えるというのは大きなメリットだ。

3)アプリソフトもさることながら、とりわけ重要なのはブラウザーである。RTはMSのIEが専用だが、Proでは、GoogleのChromeそれにまつわる便利な拡張機能がそのまま使えるのが最大のメリットと言っていいだろう。

4)タブレットとしての機能ということになると、iOSのiPadやアンドロイド系タブレットが先行しているが、Windowsパソコンに慣れきったパソコンユーザにとっては、Windo  wsという共通のプラットフォームで、従来のパソコンとタブレットスマートフォンを使い分けできれば一番いい。その点で、Proはそもそもそうした背景の下PCとして使い、タブレットとしても同じプラットフォームで使えるのだ。パソコンはパソコン、タブレットは別のOS、ブラウザーiOS、アンドロイドで使い分ける、その違いを意識しながら使うという必要性は全くないわけだ。

5)周辺機器を使うに当たって肝心なことはその接続である。これはRTにも共通することだが、P  roにはUSBポートが常設されていて、その周辺機器の接続自体従来のPCと同じようにできるというメリットは実に大きい。その点アンドロイド系のタブレットにはUSBポートがあるがiPadなど購入するとそれがないのだ。その点の使い勝手の良さ悪さを案外見落としているユーザーが多いようである。

「SurfacePro」を購入するかどうかさらに検討した方がいいという理由:

1)RTの悪いところばかり書いているが、タブレットといい、モーバイルパソコンという場合その機器自体の重さが大きなポイントであることなどいうまでもあるまい。Proの場合、RTに比べるとパソコン的性能を上げた、パソコン用のCPUコアを採用したということもあって、総重量がかなり重くなっている。(RT675g  Pro 970g)

2)ProのCPUコアがi5程度、しかもそれはHaswellという第四世代のものでなく第三  世代のものだ。どうせ高級パソコンプラス・タブレットとしてPro級のものだと言いたいのなら第三世代のものでもいいから、i7のコア位使用してもよさそうだ。

3)そもそもMSはかってこのような形でパソコン・タブレットハード機器など出すことはなかった。ハードの方は、数多くのパソコン専門メーカに任せてきたのだ。Windowsパソコンが世界のパソコン市場で圧倒的シエアを誇ってきたのはMSとそうしたパソコンメーカの二人三脚のおかげであったはず。そのMS、どうしてそうした数多くのメーカーさしおき、そのシエアを奪うようなことをするのかその意図がいまいちわからないところがある。

世界のWindows系パソコンメーカーがこのProの登場を指をくわえて見ているわけがない。日本のメーカを含めた世界のパソコンメーカがこれから、このProのスペック、価格を凌駕するものを開発し、登場させるであろうことは想像に難くない。もうしばらく様子見だとなる
 要素もなる。

4)このPro、基本的にはパソコンとして使う場合、主にビジネス、モーバイルユースを意識したも  のだろう。一般のパーソナルユースとしては、画面が10インチ、タブレットサイズだと少し小さすぎるきらいがある。普通にパソコンとして使うならばやはり15インチサイズ位のものが欲しい。

以前にも書いたことがあるが、私などモーバイル目的でも、タブッレット的に使う場合でも10インチでなく15インチ位ものものが欲しいのだ。そういうものが市場に存在しないわけではないが、いずれも帯に短し、たすきに長しの感のものばかりだ。このProのスペック、スタイルで、15インチ前後の画面サイズのものが出てこないのか、それを待っているところなのである。

tad

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