2009年12月28日月曜日

再び観光立国論

参照資料つきBLOGはこちらです。http://blogs.yahoo.co.jp/tadhayase/58903391.html

昨朝はいつものように7時台のフジテレビの新報道2001、9時のNHKの政治座談会、10時のテレビ朝日のサンデープロジェクトなど見ていた。サンデープロジェクトは田原総一郎の司会で、与党側菅副首相、亀井大臣、福島大臣、野党から谷垣、山口、志位など各党党首のオールキャストが売りだった。一番見ごたえのありそうなものであったが、例によって田原総一郎の手法で野党側を挑発、取上げたテーマが首相の献金問題、普天間問題、天皇会見問題など、もう与野党の言うことはわかり切った内容の繰り返し、菅副首相一人が、少々しらけた表情で、守備に大わらわというスタイルであった。あの田原それが視聴者には一番受けるとでも思っているのであろう。もう少々鼻についてきた。

来年度予算案をめぐっての論議中心ならともかく、献金問題だ、天皇会見問題など最初から与野党のいうことがわかっているようなこと。もうそんあ議論は聞き飽きた。第一そんな話をいくらしても今の経済状況を改善するためになんの答えにもならない

その点ではフジテレビの新報道2001の方はサンデープロジェクトのようなテーマもなかったわけではないが、これからの日本が国家として育成すべき観光産業のことを取上げその担当大臣である前原国土交通相が出演し、さまざま興味ある話題が展開していた。前原氏は今後の国家プロジェクトとしての観光産業育成の必要性、またそのための戦略を語っていた。コメンテーターとしてその道の研究者、専門家も出演しさまざまな観点からこの問題に迫っていたのは非常に興味深いものがあった。

ちょっとこの問題を調べてみようとYahooやGoogleで検索してみたのだが、
Googleのデスクトップ検索に引っかかったのだろう、私自身が丁度一年前ほど前に書いた「観光立国日本」というBLOG記事が出てきたので驚いた。いや、正直言ってその記事のことはすっかり忘れていたのだ。が、潜在意識としてこの観光立国日本というテーマの大切さが、自分の中にあったことには満足を覚えたのである。

そうなのだ。去年の1月と言えば、まだ自民党政権の時代、その政権の中で観光産業育成重要性が認識され、観光庁なるものが設立されたが、殆ど話題にならなかった。その後の選挙戦の中でも民主党の政権公約の中にもそのことは殆ど取上げられることもなく、推移してきたのだった。それがこのフジTVの番組の中では、低経済成長、財政困難、地域振興、環境問題などの条件下、そうした悪条件、必要要件を克服し、しかもこれまで以上の経済成長達成のために、観光産業の振興が如何に大切かの論議がなされていたのだ。それは非常に意味のあることだ。しかも前原大臣が中心になって国家戦略室とも連携をとりながらその推進のためのさまざまなプロジェクトを検討中であるという話を聞いてなるほど、なるほどと思ったわけである。

年末になると日本から多くの観光客が外国に出かけるが、日本に訪れる観光客の少ないことに今更ながら驚く。改めて見るまでもないが、勧告客数に関してはフランス、イタリヤ、アメリカなどにくらべると日本はずっと下位なのだ。

なぜ日本がこれから観光立国をめざさなければならないか、それは観光庁の資料、観光立国推進基本法などにも書いてあるが、この番組で聞いたこと、各種資料、観光統計などを参考にして私自身のまとめを書いておきたい。

なぜ観光大国をめざすか。

・観光資源の投資は従来の道路、ダム、ハコもの建設の公共事業に比べてそれがもたらす 経済効果は極めて高い。
・一人の外国からの観光客がもらたす経済効果は自動車一台の輸出に匹敵する。(番組の 中での話)
・日本には世界の観光地と比べても極めて豊富な観光資源が存在し、また未開発なものも 多い。
・観光開発は今問題の地盤沈下地域の活性化につなげる最大のポイントである。。
・地域における産業開発、農林業の再生、環境問題とも関連してそれを進めることができ る。

前原大臣は前政権がめざした2020年までに外国からの観光客を倍増するという計画
を前倒し、それを2016年までに達成するというプロジェクトを推進するそうだ。そのためにも、そのプロジェクトは、鉄道、道路、港湾、航空などの行政問題、プロジェクトととも関連してくる。今問題になっている高速道路無料化の問題、整備新幹線の問題、国際空港のハブ化などの諸問題とも密接に関連する問題だ。

例えば羽田空港のハブ化にともなって新幹線が羽田空港まで乗り入れる案も検討されるということ、成田空港、関西空港の活用も観光開発、資源開発という観点から見れば新しい視野が開けるという話も納得である。地元の利害ばかり叫びその問題を末梢的にしか見ていない知事など問題外である。

その伝で行くと、あの亀井さん、なぜ沖縄にカジノを作るなどという話を出したのか、逆に少しわかってきた思いである。それについては前原大臣は否定的意見を述べていたし、カジノなど次元の低い話はやめてもらいたいが、沖縄基地問題もただ防衛という観点だけから見ていると暗い話ばかりになるが、沖縄は日本でも有数な観光資源を抱えている観点から見るとまた新しい視野が開けるというものだ。カジノかどうかは別にして、沖縄に世界中からの観光客を呼びたいし、いやその可能性は大いにあるということだ。

沖縄の基地問題が重要でないとは言わない。献金問題などどうでもよいとも言わない。天皇国事行為論もそれはそれでやったらよい。しかし今国家生き残りのために与野党が一致して考えなければならないのはまさに、この国の長期成長戦略なのである。沖縄を一大観光地にしようなどという話、地元を含めて、与野党一体だれが反対するだろうか。

そういう楽しく、夢があり、しかもその結果は誰にとってもいいはずの観光立国への道筋の話をもっとせよと言いたいのである。

tad

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