2013年4月6日土曜日

アベノミクス全開ですが


昨日のTVニュース、アベノミクスの成果で、円安・株高が一気に進んだことを報道していた。アベノミクス全開である。証券マンが出てきて、「株はもっと上がるでしょう」とほくほく顔のインタービューが少々いやらしく見えたりする。

もちろんその一方で、アベノミクスのマイナス面の報道もないわけでない。円安はつまるところ電気料金、ガス料金といった公共料金さらに食料品の値上げという話にもつながってくる。スーパーの店頭で「それは生活困難に直結です」というまあ少々困惑した主婦の顔も写してみせたりもする。

アベノミクスについて円安で業績の上がる企業関係者、証券関係者と一般庶民消費者の受け止め方は真っ向から違うのだが、一体どちらか本当なのか。というよりそれは結局はトータルでどちらが国民全体、究極、生活者の経済的生活、トータルの生活の質につながるのかつながらないのか、幸福度アップにつながるのか、つながらないのかという問題なのだ。

思えば第一次安倍内閣が躓いたのは、例の消えた年金問題であった。その年金問題、社会保障制度問題が、あの歴史的な政権交代のつながった。ところが、その安倍政権が復活するや、今度は全てアベノミクスの成果の是非だけに問題が集約し、当時国民の最大の関心事、年金問題、社会保障問題などどこかへ消えてしまった。それに関わる根本問題は本当に解決されたのか。そんな筈はないのにだ。

さらについ一ヶ月前、TPP問題、日本の、農業問題、食の安全問題が大きな関心を引いていた。ところがその問題ももはやどこかへ消えてしまった感がある。

もう一つ言っておこう。あれだけ大騒ぎした原発問題、最近の福島原発でのアクシデントなどについても、多くの国民はもはや無関心、安倍政権、原発復活はもはや既定のことばかりその方向で原発再開の方針のようだ。これに世論が大きく反発するということも全くない。そのことに少々落胆を感じないのがおかしい。

いや、言いたいのは、日本人という民族の物忘れのよさ、その見事さだ。それぞれの時に大騒ぎした問題など、簡単に忘れ去ってしまう。何事もその時のムードや、空気に乗ってしまうのだ。原発危険の問題は本当に解決したのか。日本の食料安全問題はほんとうに今のままでいいのか。日本の年金制度は本当に平等かつ正当なものなのか。

夏の参議院選挙も自民党安泰のこの世の動きからするともはや決まってしまったような空気である。例の一票格差問題も、自公政権、ゼロ増五減などという程度で茶を濁してしまうつもりなのだ。

要するに安倍政権、誕生の時から参議院選挙までは、とにかく経済だけに特化し、ややこしい問題、憲法改正、TPP、農業問題、社会保障問題、原発エネルギー政策問題などは適当にごまかしておき、参院選にさえ勝てば後は一気にあらゆる懸案事項を自公で思うがままにすすめようという戦略が透けて見える。

私は自身別に安倍政権の政策の全てを否定するのではない。株価上上昇が景気回復という意味で経済全体にとってプラスが大きいことなど当然だ。円安で企業業績が回復し、それが雇用を増やし、賃金も上がると喧伝しているが、それがどれだけ本当かどうかわからないけれどその可能性も否定するものではない。

あらゆる問題についてアベノミクスの成果がどれほどのものなのか、肯定派、否定派に分かれてやりあっているが、それについては正直なところ私にもよくわからない。

ただしかしここで言っておきたいのは国民一人一人、それぞれの立場からアベノミクスといういう政策の結果、それで自分たちの生活が一体どうなるのか、どういうプラス?マイナスがもたらされるのか、そのことはもっと真剣に考えておこうと言いたい。円安、株高などほんのその一現象、これからさまざまな形でその結果が出てくるはずである。

そういう意味では「アベノミクス」という言葉でなく、安倍政権のあらゆる分野における経済政策、成長戦略、安全保障、食料安全保障、エネルギー政策、社会保障制度、教育制度、高齢化少子化対策などなどの政策の組み合わせ、「政策ミックス」が一体何を生み出すのか、生み出さないのかよく考えてみようということだろう。

もっとも「ミックス」などという言葉自体ややこしい。ミックスといえば例えば、ホットケーキミックスという言葉がある。その製品、どこのメーカのものでも同じようなものだが、ちょっとした材料・原料の組み合わせさらにその焼き方でその美味しさが違ってくる。

最近では、そのミックス製品、ホットケーキミックスというより、日本人の好きな、お好み焼ミックスがある。冷凍もので人気が高いのがテーブルマーク社の「ごっつい美味い」とかいうのが人気が高い。それを買ってきて電子レンジで5分位チンすれば結構おいしいものだ。

いや政党の政策ミックスはこのホットケーキやお好み焼きミックスの選択に似ている。どんな材料の組み合わせが、その焼き方が自分の好みの味にあっているか、どうかの選択だ。その材料の組み合わせと料理法、そして選択のための重要条件はやはり価格なのだ。それを提供するのにどれだけの税金が費やされているのかである。

しかもそのアベお好み焼きミックス、今見せているものと、選挙対策用に見せるもの、そして選挙後いよいよ本格的に提供するもの、どうやらその中身はかなり違うようだ。

どんなものを提供するかが消費者国民の生活をあずかる政治家が、責任を持って決めるということはそれでいい。ただ、言いたいのは国民はもっとそのミックスの選択にあたってその自分の好みの味、自分にとっての栄養価、料理法、そしてその価格をきちんと比較した上で選択して欲しい、選択しようではないかということだ。

食べ物の味や価格にうるさい日本の国民消費者、政治の政策ミックスの選択についてどうしてもっとうるさくならないのだろうか。その生活がかかっているという点では後者の方の選択の方がはるかに大切なことのはずなのにである。

tad

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