2013年4月26日金曜日

Windows8にスタートボタンを付ける「Classic Shell」について:PC449


「ウィンドウズ7を搭載した旧モデルが姿を消し、店頭はほぼウィンドウズ8搭載パソコン一色になりました。8はアプリをタイルのように配置した「スタート画面」を採用するなど、使い勝手が劇的に変わりました。特に、デスクトップ画面に「スタート」ボタンや「スタート」メニューがなくなったので、8を使い始めたころは電源の切り方やインストールしたソフトの起動方法などに戸惑った人も多いのではないでしょうか。nikkei

「Windows8はGUIが大きく変わり、スタートボタンが無くなりました。従来どおりにWindowsを使いたい。そういう方のためのWindows8 スタートキット「Classic Shell J」です。
Windows8 スタートキット「Classic Shell J」(開発:(C) Ivo Beltchev)はオープンソースのスタートメニューカスタマイズソフト「Classic Shell」の日本語を強化したリビルド・再配布版です。 「Classic Shell」の現行最新は2013.04.09現在3.6.6です。」dnki 

Windows8が出てもう6か月経ち、冒頭記事のようにもう店頭にWindows7のパソコンなど殆ど見かけなくなった。消費者は好むと好まざるに関わらず、Windows系パソコンを継続して使うのなら、8のものを選ばざるをえない。選んだらいいのである。もはやわざわざ7のものを選ぶ必要性はどこにあろうか。

ところが、8については従来の7、Vista、Xpなどと較べて立ち上がり画面、UI(ユーザーインターフェース)がうんと違うものだから、従来のOSに慣れきったユーザーには評判が悪い。その一番の理由は、デスクトップ画面からスタートボタンが消えたということだ。

8でも従来のデスクトップ画面は出てくるが、アプリケーションソフトのアイコンが出てくるだけで、プログラム一覧表やその他管理画面が出てくるわけではない。エキスプローラー画面を出したいとか、コントロールが画面を出したいという時、困るわけだ。

いや、8を使っていて別にそれで困ることは何もなく、あらゆるアプリケーションソフト、パソコン管理のためのソフト、コントロールパネルなどユーティリテイ関係のソフトはトップ画面のタイル表示しておけばいいことだ。それで7以上に必要なものを直感的に探し出し、それを立ち上げることができるのだ。

スタートボタンがあるもないも、8は元々そういう「スタート」になっている。それに慣れるには一体何ほどの時間が掛かるというのか。立ち上げのためのアプリソフト一覧やユーティリティソフト一覧を自分の使用頻度に合せて見やすいようカスタマイズすることも、7のスタートボタンを使ってのそれよりはるかに簡単であるということも「事実」である。そうした最初の設定についてもなにもそれを一気にやる必要はなく、実際に使う中で少しづつやっていけばいいことなのである。それは7も8も同じこと。

ところが世の中さまざまなお考えのユーザーさんがいらっしゃるようで、Xp、Vista、7などのWindowsに慣れきったユーザーにとっては、スタートボタンで全てが始まるとことがやはりいいとおっしゃる。そう感じておられるのだ。

そこでそうした要望に応える形で、Windows8のデスクトップ画面にかってのOSのスタートボタンをつけて使うためのフリソフトが出たというのが冒頭二つの記事なのだ。

8については特に大きな不満を感じていない私だが、うんなるほど、8のデスクトップ画面にかって7などにあったスタートボタンがあること自体、なんの邪魔にもならないだろうと考え、それをインストールしてみた。

そのソフトインストールの結果、たしかにデスクトップ画面にスタートのアイコンが追加された。そのボタンから従来のOS、7などのようにさまざまなパソコン操作が出来るようになった。うんうん、これはいい。パソコンクラブなどで、8でなく、7やVistaなどの画面で、操作手順を説明する時にもなんらかの役に立つかもしれないと思ったわけだ。

ところがである、そのデスクトップ画面から、8本来のタイル画面に戻ろうとしたがこれがワンタッチで出来ない。例のチャーム機能が働かないのである。オリジナルの8画面ではマウスポインターを左下に持っていくだけで、簡単にタイル画面か、デスクトップ画面が選択できた。が、その「ClassicShell」を入れてしまうと、8本来のスタート画面に戻すことが結構面倒な操作になってくる。

それは困る。結局のところ、私は、この「Classic Shell」は、私自身にはなんのメリットなしと判断し、削除し、元の8の基本設定に戻してしまった。

念のためにTwitterなどで、この「Classic Shell」の評判を調べてみたが、これはいい、これで8が使いやすくなったというユーザーさんが結構多いことを知った。好むと好まざるに関わらず、8を選択せざるをえなくなったユーザーさんの中でも、従来の7のスタイルでパソコンを使いたいという方がそういう選択をされるのは自由である。

ただそれでは折角の8としての使い方のさまざまなメリット、使い勝手の良さを使わないでおくのですかと一言忠告しておきたいのである。8本来のメリットについては過去のBLOGでもさんざん述べてきたことでもあるから、今ここではその内容について改めて述べるつもりはない。が、8には純粋に8として使って初めてメリットがあるということを指摘しておきたいのである。

この「クラシック」表示、利用法の問題なにも今に始まったことでない。先日のBLOGでも書いた、MS(マイクロソフト)のオフィス2003が後一年でサポートが終わるということがあった。なぜOffice2003が評判よく、その後の2007や2010が立ち上がり時、評判が悪かったかというと、そのメインメニュー表記をガラリと変えてしまったからだ。MSは2007以降従来のWindows系アプリソフトの伝統的メニュー表記を、「ボタン」とかいうなんだかわけの分からない表記にしてしまった。これは案の定大悪評で、その当時、リボン表記のOffice2007のメニューをかっての2003などのメニュー、クラッシック表記にするソフトが出て大いにもてはやされたものだ。

当時私などもこのクラッシック表記のソフトの利用を大いに薦めた記憶がある。しかし今回のことは、それとちょっと事情が異なる。その対象がアプリケーションのソフトのことでなくパソコン全体の操作に関わるOS(オペレーティングソフト)に関わる問題なのだ。Windows8を入れながら、さらに8のパソコンを購入しながら、わざわざ以前の7のデスクトップスタイルでパソコンを使うことの意味、メリットは一体どこにあるのだろうかと思う。

再度言うが、要するにそれは単なる慣れの問題である。私に言わせると8本来の操作に慣れるのに一体何時間掛かるのか言いたいわけだ。ものの数時間あれば、その使い方の全容ががわかる、理解できるはずだ。折角8を使いながら、どうしてわざわざ7のスタイルの使い方にこだわるのかという問題なのだ。

いや、その方が結果的にパソコンの操作が早くできるのだとという方がそうされるのはもちろん自由だ。そうされたらいい。そもそもOSのことを意識するのはせいぜいまさにその立ち上げ時と終了時だけだ。

後は如何に効率よく、アプリソフトを活用したり、インターネットを閲覧検索したり、パソコン自体の管理ができるかという問題なのである。それがスムースに出来ればOSなんてなんでもいいのである。

それは今後ともそうだ。Windows8などよりそれがより効率よく、しかもより安価にパソコンが動かせるOSが出てきたら、私はさっさとそれに乗り換えるだろう。

最後に一言。この「Classic Shell」なるものインストールを勧めるのか勧めないのか。私はお勧めしない。しかし実際にインストールして、試して見られることはやってみられたらいかがだろううか。その後のご判断はそれぞれやられたらいいことだ。

tad

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