2013年2月18日月曜日

大学生の学習時間 一日平均39分、実に情けない実態だ


「大学生の学習時間はどれくらいなのか、全国の学生を対象に調べたところ、一日の平均が39分で、1週間の学習時間がゼロという学生も4年生では8人に1人に上るという調査結果がまとまりました。

この調査は、全国大学生活協同組合連合会が学生の生活実態を調べようと去年10月から11月にかけて行い、全国の国公立と私立、合わせて30校の学生およそ8600人が回答しました。
この中で、講義の予習や復習など一日の学習時間を尋ねたところ、文系の学生が平均で28分、理系の学生が48分、全体では39分でした。
さらに、1週間の学習時間がゼロと答えたのは、1年生が7.6%、2年生が10.2%、3年生が11.7%、4年生が12.8%と学年が上がるにつれ増えていました。
特に文系の4年生は18.2%で、およそ5人に1人が1週間の学習時間がゼロと答えました。」NHK 2月14日 

このニュースもう4日も前のものだ、ある意味もっともっと古いニュースだ。その現象自体別なにも今に始まったことではない。それは日本の社会の構造的欠陥に帰するテーマなのであるが、そんなニュースを聞いても誰もさしたる関心もなく、それは困ったことという認識もあまりないのである。それは極めて困ったこと、情けないことだと私は言いたいのである。

公共放送のNHK、政治、経済、社会、文化あらゆる分野の問題をまんべんなく、公平かつ客観的に取り上げるのはいいのだが、問題はただその事実関係だけを伝えることだけがその役割ではないはずだ。

まず事実を客観的をニュースして伝えるのはそれでいい。NHKのニュースを担当するのはアナウンサーであって、キャスターではないのだ。それでは困る。同じニュースを伝えるにしても、ただああだ、こうだと、事実を伝えるだけでなく、ある意味問題提起をせよということだ。どうしてそのニュース読み上げの最後に一言、「日本の大学、大学生のあり方、果たして、こんなことでいいのでしょうか」というコメントを付け加えてもらいたいのである。それをやってどこが悪いのだろうか。

そんなことはニュースの担当でなく、ニュース解説の方でやりますからというのだろう。それがかったるいのである。

いやいきなり本題からそれてしまった。要するにこんなニュースを聞いていて、日本の視聴者国民、このニュースを聞いていて果たして一体どれだけの人が、問題自身に関心を持つのか、である、一般には殆ど何の関心も持たないのが普通だろう。

アベノミクスだ、景気動向だ、北朝鮮問題だ、隕石落下だのニュースが、より重要であると感じるのは、それが自身の毎日の生活に直結する問題であるからだろう。ところが、日本の大学生はあまり勉強しないと聞いても、それが一体どうしたと言うのか、それは今も昔も同じだろと言う認識なのだ。

いやそれでは困る、それではダメなのだと言いたい。もし私がNHKのニュース担当のデイレクターなら、その事実関係を伝えた上で、読み上げ原稿の最後に、「これが日本の大学教育の現状です。日本の大学、大学制度が果たしてこんなことでいいのか、日本の学生、こんなことでいいのでしょうか」と入れさせる。一体そのどこが悪いのか。それを指摘したら一体誰から苦情がくるのか。

こういう大学の実態、学生の実態、国家の最高学府のこんな現状こそが今の日本社会の現状、これからあるべき国家社会にとっての大きな問題であるという問題提起をどうしてしないのか。出来ないのか。

私は日本のマスコミはもちろん政治家、教育評論家などが、このニュースについてついてなんらかの問題提起発言をあまり聞いていないのだ。そう、そんなこと何も今に始まったことではないのだ。

えらそうなことを言うやつめと思われるだろうが、私自身はこのニュース相当な心の痛みをもって聞いた。相変わらずだな、日本の大学という感じである。あらゆる分野で日本を背負って立つてもらわなくてならない大学生、若者がそんなことで本当にいいのかどうかが心配なのだ。そうした日本の大学の実情は、欧米諸国さらに中国、韓国などの大学、大学生の現状と比べてみるべきだろう。その歴然たる差を知ってショックを受けない方がおかしいのだが、日本の国民一般はそうではないらしい。。

このテーマに関して日本のマスコミは目立った論評はしていない。最近私は自分がおかしいなと感じたこと、自分はこのテーマについてこう感じるのだが一般世間の人々はどう考えているのかを知るのにもっともてっとり早い方法は、ツイッターをチエックすることだ。それをいろいろチェックしている、見落としていたマスコミの論調を改めて見つけたり、ユニークな見解のブログ意見に遭遇したりすることが多い。それで納得という場面が結構ある。

今回も私自身、納得し、同感できる意見のいくつかをツイッター上で発見できた。ツイッターといい、BLOGといい、SNSというものについては、その意見まさに玉石混交ではあるが、その問題の本質をずばり指摘しているものも数多い。

このテーマについて私が納得し、賛同のコメントを表明したいくつかのツイート、個々にあげるのは煩わしい、そうしてものに私見を加えてその総合的なまとめをしておこう。

・諸外国の大学生に比べて日本の学生の勉強時間が極めて短いという現象は国家社会の将 来にとって困った現象であるという認識は共有すべきだ。
・それは基本的には日本の学生の個々の勉学というものについての問題意識、やる気の不 足、動機つけの問題である。
・ただそれは、むしろ日本社会の構造的な問題、教育制度、大学入試試験制度、企業、官 庁などでの人事制度の問題である。
・日本の大学入試制度が諸悪の根源の一つであることはいうまでもないことだ。入学する までは猛勉強するがその後勉強などしなくても卒業が保証されているような大学の制度 そのものがおかしい。
・大学生の半分を就職活動に費やす、あの就活っていう制度って一体何なのだろう。あれ が本来の日本の大学のあるべき姿なのか。
・それにはもちろん企業、官庁の就職試験、人事採用制度、入社、入省後のキャリーアー 制度の不合理さの問題がからんでいる。
・人生においてもっとも勉強に励むべきその時期にこんなことで果たして日本の将来を背 負って立つ人材だ育つのかどうか、日本は国家としてこのテーマにもっと真剣に取り組 むべであろう。

tad

関係記事:

大学生の学習時間一日平均30分:nhk
大学生の学習時間一日平均30分:You Tube
「日本の大学生」ツイッター:twitter


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