2013年2月21日木曜日

携帯電話技術を開発した日本の「ガラパゴス化現象」:PC412


「工学分野のノーベル賞」とも呼ばれるアメリカの賞の受賞者に、携帯電話の実用化に貢献した金沢工業大学の奥村善久名誉教授が、日本人として初めて選ばれ、首都ワシントンで授賞式が行われました。

「チャールズ・スターク・ドレイパー賞」は、アメリカの研究機関「全米技術アカデミー」が毎年、実用的な技術の進歩や社会の発展に貢献した研究者に贈っている賞です。
ことしの受賞者には、金沢工業大学の奥村善久名誉教授が日本人として初めて選ばれ、19日、首都ワシントンで行われた式典でメダルが授与されました。

奥村名誉教授は、電電公社、現在のNTTの研究所で、世界で初めてとなる携帯電話が自動車電話として日本で実用化された際に使われた「セルラー方式」と呼ばれる技術の開発などに貢献したことが評価され、アメリカの研究者らほかの4人と共に、ことしの受賞者に選ばれました。

この賞は、これまでにインターネットや光ファイバーの開発者など38人が受賞していますが、このうち4人がのちにノーベル賞を受賞しており、「工学分野のノーベル賞」とも呼ばれています。

受賞について、奥村名誉教授は「携帯電話が、まさか子どもが持つほどまでに普及するとは思っていませんでした。自分の仕事に全力で取り組んだ結果、社会の役に立つ技術に発展したことは本当に光栄です」と話していました。」nhk  2月20日

このNHKニュースを見たのは昨夜7時のこと、昨日の朝は、朝日新聞朝刊でNTTが2015年年度にスマホの速度を5倍にするというニュース記事を読んでいた。その時は「ああそうか、今度こそはそれで世界の業界をリードするようになって欲しいな」という感想であったのだ。さすがさまざまな携帯電話技術を世界に先駆けて開発してきたNTT、今度こそそれで名実とも世界一を目指せという思いであったのだ。そしてこの夕方のニュース、決して偶然ではなかったのである。

この冒頭の昨夜NHKのニュース、奥村善久氏とは金沢工業大学名誉教授で、元NTTの研究員だ。今日の携帯電話・スマホの隆盛のベースともなるべきさまざまな技術開発にあたった人である。その人が工業部門のノーベル賞とも言われる賞を受賞したというニュースなんともうれしいことではあった。

その受賞理由、要するに今日の携帯電話・スマホの発展のきっかけというかベースとなるさまざまな技術を開発したというものだ。ノーベル物理学賞などその内容を聞いても一体なんのことかちんぷんかんぷんだが、今や世界中の人が使う身近な携帯電話のことならよりよく分かる。携帯電話に関しては日本の技術が世界をリードしていたことはそれとなく知ってはいたが、この受賞を聞いてなるほどそうであったかと思ったのであった。

いや、実は私自身今の携帯電話になる以前、もう23年も前の頃だったと思うが、自動車に設置して使う大きな自動車電話をレンタルで借りて使っていた経験がある。会社関係の仕事で使っていたから自分個人の負担ではなかった。正確な月額使用料は覚えていないが、そんな高いものでもなかった。いやそれは本当に便利、高速道路で車を走らせていて電話が掛かってくると、ちゃんとロードサイドに停止して受発信したものだ。車の中だけでなく、少々大きいが旅行の時、列車の中でも通話に使った経験もある。

私自身は携帯電話など多用するわけでないが、パソコン、モーバイルということもあって携帯電話というものに関してはずっと関心をもってその動向に注目してきたのである。

いや、科学の分野はフェアなもの、アメリカの学会がそうしたことをきちんと把握して
その栄えある賞を奥村氏に与えてくれたことはうれしい限りではないか。何かといえば大騒ぎする日本のマスコミや日本社会この奥村氏の快挙をもっと大々的に讃えてよさそうなものだ。政府総務省なども、国民栄誉賞の推薦くらいしたらどうかという思いがする位である。それ位の価値は十分ある内容ではないか。

再度言うが。その奥村氏の快挙とNTTが、2015年までにスマホのスピードアップを図ることを発表したのニュースが重なったことは決して偶然ではないようだ。今全盛のスマホなるものの存在のベースともなるべき技術をNTTが世界に先駆けて開発していながら、日本の携帯・スマホ産業の実態は世界の4位、5位なのである。そのこといわゆる「パラガポス化現象」という言葉で表現されている

個々の技術開発では他にはないユニークして飛びぬけた技術をもちながら、日本の携帯電話メーカ、携帯電話にまつわる世界的な標準、グローバルスタンダードからはずれているという背景の下、マーケットでは他国メーカーに大きく後塵を拝しているといる。「ガラパゴス現象」とはそのことだ。同じような現象が他の産業でも見られるとよく言われるが、それについては、一日本人として、いつも悔しいというか、残念な気持ちを持っているのである。

そのNTTが打ち出したスマホの高速化のプロジェクト、是非成功させてもらいたいものだ。スマホのスピードが5倍になって一体どうなるの、「通話が5倍早くできる? なんだそれ?」なんておっしゃるなかれ。 

そうではない。その意味はいろいろあろうが、要するにそれはスマホ自体のこともあるがそれとセットで使うことになるであろうパソコン、タブレットがいかに高速の通信ができるかどうかの話なのだろう。スマホはすでに単なる携帯電話でなく、小型携帯パソコンとしての役割を果たしているのだが、もう一つの役割は、パソコン、タブレット端末のモーバイル通信機器として、いわゆるテザリング機能の重要性がますます増してくるだろうということだ。

今のスマホでもそのテザリング機能を結構便利に使っているが、なんといってもそのスピードの遅さが問題である。そのスピードが5倍になればそれはもう超便利になることなど言うに及ばない。

そうした技術が日本だけでなく今度こそ世界的な標準として受け入れられ、日本の関連業界が今度こそ世界一を目指せる是非頑張って欲しいものだ。

tad

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