2013年1月7日月曜日

Googleは信頼できる検索エンジンか:PC385


「米連邦取引委員会(FTC)は1月3日(現地時間)、米Googleがビジネス慣行の変更などの条件を含む同意命令に合意したため、同社に対する複数の独禁法調査を終了すると発表した。

Google検索結果が不平等であるかどうかという点については、Googleは検索アルゴリズムの修正を求められる可能性があったが、FTCがGoogleは独禁法を侵害していないという結論に達したため、Googleはアルゴリズムの修正を免れた。」itmedia 1月3日

Googleは「検索」に関しては米国では市場の2/3を占め、世界的にもほぼNo1の地位を占めている。日本では未だにYahoo!JapanがシエアNo1のようだが、そもそもそのYahooJapan自体、検索関係ではGoogleと技術提携をしていると理解している。私自身、かっては検索エンジンとしてはYahooを使っていたが、ここ数年は主にGoogleを使っていて、その使用感、満足感は極めて高いものがある。

別に世界的だから使い始めたわけでない、それはそれなりの理由があってのことだと思い使い始めたが、実際に使ってみて、「検索」のスピード、正確性、使いやすさ、事案重要性に関する優先度の設定、明らかに異常なもの、劣悪なものの排除性ということに関しては高い評価を与えていいのではないかと思い、使い続けている状況だ。

いいも悪いもない、毎日、毎日、三度のめしと同じように、Internetの中から必要なニュース、事実関係、さまざまな観点を調べてみよう、検索してみようとする中で、Googleが欠かせないものになったことは事実だ。

それがネット利用者、愛好者の圧倒的支持を得るのは当然のことではないのか。ネットユーザとは、そもそも情報処理、提供ということに関してはうるさい、というか、それぞれ自分なりの使い方を確立し、それについて自分なりの意見、見解、価値観を持つ人が多いものだ。新聞、TV、ほかソシアルメディアの選択についても、それぞれなんらかの明確な選定基準を持っている。Internetの検索ということに関して、数あるエンジンの中からGoogleを選択したのは、名前がGoogleだからでなく、それがエンジンとして優れているからなのだ。

もちろんそうは言っても、何もそのサービス内容について必ずしも全面的な支持を与えているわけではない。それぞれの立場からさまざまな不満な点、改善して欲しい点について意見、見解も持っていることも事実だ。そして「検索」を含めてさまざまなGoogleについてはそのネットサービスについて総合的な評価をしているのだろう。私もその一人であってそれ以上でもなければ以下でもない。

そしてこの訴訟問題ニュース、Googleがその独占的な地位を利用して、特定のユーザー、広告主へ有利なような検索結果を出すよう、アルゴリズムで操作しているかどうかということだ。そのことに関してFTCの最終判断が判断が出た。結果は冒頭関連記事の通りである。それが訴訟を起こした側、競争相手のマイクロソフト社、そしてEUなどにとっては不満な結果であったことには違いない。

FTCはまさにこの問題、独占の法的問題、係争に関するプロフェショナル、総合的判断としては一部、Googleに対し自主的改善を求めたことはあったものの、一番肝心な検索のアルゴリズムに関しては、修正の必要なしと結論したのだ。

いや、正直、そもそもそれを訴えた競争会社、MSなどの主張の中身はよくわからないところがある。彼らには彼らの言い分があるのだろうが、私などは一消費者、ユーザにはその中身はよくわからないのだ。しかし、結果としてはそうした法律問題のプロ中のプロFTCがそう判断したのだから、そうなんだろうと思うしないのである。

その訴訟を起こした側の言い分はともかく、一ユーザとして、Google検索エンジンが、なにか意図的に、恣意的に検索結果を曲げ、なんらかの目的に沿うようその結果を出すように、検索のロジックを組んでいるなどと感じたことは一度もない。そもそも独占禁止法なるものが存在する最大の理由は一部ではなく、多くの一般ユーザにとって実害を伴うような明白な誘導とか、意図的に歪められた検索結果を提供しているのかどうかということだ。一ユーザの観点からは、そんなことは感じたことは一度もないとしか言いようがない。

この問題の決着、いずれEUほか世界にも波及するのだろう。EUなど、こっちは、話が違うぞ、と手ぐすね引いて待っているようにも報じられているが、ニューアンスの違いはあってもその結論は同じではないかと予想できる。というのも、検索という作業自体、だれがそれをどう構築しようと、それはロジックの世界そのものの範疇であって、それに関するロジック、アリゴリズムが、EUとアメリカではどう違うというのだろうか。世界の国によって、同じ事象に関して、YES、NO、AND、ORの意味が違うとでも言うのかである。

いや確かにそれはありうる。そういう意味では、まさにどこのかの国のように、YESはNO、NOはYESのだというロジックを展開しかねない監視体制が存在する場合もある。そんな体制下での検索エンジンなどその名前を聞いただけで信頼できないものもありそうだ。

今朝のBLOGタイトル「Googleは信頼できる検索エンジンか」の答えは明白であろう。「信頼できる」と言う言葉、いかにも追従的に聞こえるなら、それを「使える」という言葉に置換えても答えは同じだ。問題はそもそも独占的であるから良い悪いではない。それを決めるのは業界の利害関係とは無関係の一般消費者、ユーザのニーズに応えているかどうなのだ。

早い話、例えば本件、このGoogle訴訟に関するニュース、BLOGなどについてGoogle検索を使って検索してみたらいい。ただ事実関係を報道するもの、Googleの立場を擁護するもの、その逆のものいろいろ出てくる。Google検索だからといって、特にGoogle側にとって有利なもの、好意的なものだけが出て来るかというともちろんそうではない。Google批判のBLOG記事、Google批判を展開するMS社の言い分もちゃんと出てくるのである。

それはその筈だ。検索エンジンそのものが、それを一体どういうアルゴリズムでそんなコントロールできるというのであろうか。

tad

関係記事:
GoogleとFTCが和解 アルゴリズム変更は不要 :itmedia
消費者が選択肢よりスピードを重視する限り、Googleはモノポリーではない:BLOG

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