2013年1月21日月曜日

インフルエンザ・ワクチンに対する日米市民の理解度ギャップ


NHKオンラインにABCニュースシャワーという語学番組があるが、その1月16日の「flu shot」という言葉についての説明動画を見ていて、「ええっ!それ本当?」と驚いたことがあります。まずはその内容をご覧ください。そのタイトル、「アメリカでは7千万近くの市民は、予防接種を受けるとインフルエンザに掛かると誤解している」というものです。

7千万人というと、大雑把に言うと、それはアメリカ総人口の三分の一に相当する数です。そんな多くのアメリカ人が、インフルエンザの予防接種などしたら、インフルエンザに罹ると思っている、懸念しているというのだから、いや、それ本当? と思うのは無理もないですね。いや、これはABCというアメリカを代表するTV局が報道していることだから、間違いのないことなのです。

そのTVニュースはそれ以上のことには言及していないが、察するに結果として、アメリカではインフルエンザワクチンの接種率など極めて低いのだろうと想像できます。その関連の記事をいくつか読んでみたのですが、まさにそうらしい。あの世界に冠たる文明国アメリカの市民のインフルエンザに関する知識、予防知識、意識はそんな程度のものらしいのです。

それを見て、私は瞬時に、ではそれについて日本の場合はどうか、考えてみたわけです。日本ではまさにその逆、インフルエンザ流行の季節が近づいてくると、あちこちの医療機関で盛んにインフルエンザ予防のワクチン接種が始まります。大抵の親は、ワクチン接種のため子供を医療機関に連れて行くし、私ら高年齢層も寄るとさわると、そのことが一つの話題となります。「ワクチン接種もう済んだ?」という話題になります。

私が受ける感じでは8割近い人は予防接種をやっているようです。厚生労働省のホームページにもワクチン接種率の統計が出されているようだが、それを見てもその接種率は結構高いようだ。大人も子供も結構高額の接種料を支払い受けているという現状なのです。

それは厚生労働省やそれぞれの市や県当局がその指示を一斉に出すわけでもないが、ワクチン接種は今や一種の風潮として根付いている。それはいいことか悪いことかとなると、日本ではいいことに決まっているということのようです。全般的に医学界とか薬品会社などもそうした風潮作りに一役かっていることも間違いのないことです。。

インフルエンザのこと、ワクチンのことについては私自身は全くの素人、インフルエンザに関する医学的な知識など持ち合わせないから、多くの人たちがその時期ワクチン予防接種を受けることを批判したりすることはありません。それが正しいことだと思いそうされているのだからそれでいい。本当にそれが予防的措置となっていることもあるでしょう。
ただ私自身はインフルエンザというか、風邪にかかわること、あらゆる病気について、さらにその予防ということに関して、薬万能主義は出来るだけ避けるという基本的な健康維持のための方針というか考えを持っています。風邪、インフルエンザというものを含めてあらゆる病気予防のためには、常日頃の基本的な健康維持のための食事、体力作りこそが大切であって。ワクチンだ、なんだかんだの前にそのことに万全を尽くすことが一番大切だ信じているわけです。

そういう考えのもと、かってインフルエンザ予防ワクチン接種など受けたことはないし(一度だけあったかな)、これからも受けようとも思っていません。もちろん今年も受けていないのです。インフルエンザということに関しての話です。

改めてちょっと調べてみたのだが、医学界の中でも、インフルエンザ・ワクチン接種万能主義の風潮に疑問を呈する専門家、医師が存在することも事実のようです。もっと全般的包括的に調べたらいいのだが、そのほんの一例として関係資料中にそうした意見をお持ちになるお医者のBLOGを紹介しておきました。

話は突然飛躍する。TPP交渉に参加することに反対するグループの人たちは、それに参加すると日本の伝統的な「国民皆健康保険制度」が廃止されるおそれがあるという理由をあげます。そうかもしれない。私自身もいざという場合、この制度は死守すべきだという考えでは一致しているのです。アメリカではそんな健康保険制度など全くないし、これからもできそうにもないのです。

うがった見方をすれば、アメリカ人がなぜインフルエンザのワクチンについてそんな間違った考えを持っているかとなると、そうでも思っていなければ、高額のおカネを支払ってワクチン接種をしなければならなくなるからではないとということです。

日本人の場合はその逆、ワクチン接種が結構高額でもそれができるの余裕があるのは、「国民皆健康保険制度」のおかげ、いざという場合、高額の医療費の面倒をみてくれるという側面があるからかもしれません。

いや、ありがたい、ありがたいといい、その制度を死守すべきなどというが、そのために一体どれだけ高額の健康保険料を支払っているかについても言及して欲しいものです。たしかにいざという場合高額の医療費をカバーしてくれるのはそれはそれですばらしいが、それは一面的なこと、それがだんだん行き過ぎ、医療を提供する側も受ける側もだんだんその制度を本当に必要以上に活用というか利用してしてしまうというするという側面がありはしないかということなのです。

必要もない大量の薬を投与したり、健康保険でカバーできるかできないかがどんな医療を行うか行わないかの一つの判断材料になってはいる側面はないでしょうか。

このことに関してある内科医ご本人のBLOG記事を引用させていただきます。

「・・・ちなみにうちでは長年悩んだ末、昨シーズンから家族一同ワクチンは打たないことにしました。それで結局次男が軽い発熱の症状があったくらいで他は特になにも問題ありませんでした。

このように考えてくると、「インフルエンザワクチンの有効性」というものは文面どおりのものではないことがお分かりいただけたでしょうか。どこかに「有効だ」としなければ困る人たちが必ずいる、ということです。

その時に割を食うのは何も知らず強欲医師を信じざるを得ない患者さんたちです。まったく許せないことです。」

私はワクチン接種をすすめる医師がいてもそれが強欲のためでなく、それが本来の医師の務めだと信じて行っている医師が殆どだと信じたいし、実際にもそうだろうと思います。
ただその一方で言いたいことは、健康、医療について医師に掛かりその指示を受けるのも当然のこととしても、その内容については自分自身もよく知り、自身でどうするかについてもある程度判断する、出来ることが市民として自己責任を果たす一旦であると思うのです。インフルエンザの予防はただワクチンを打てばすむ問題でない。それであらゆるケース、問題が解決するわけではありません。それ以上に毎日の健康管理をきちんとするためのあらゆる努力を、継続することが大切なのです。

そのことが一番言いたいことなのです。ABCの動画は私にとって、「FluShot」ならぬ、まさに大きな「フラッシュ・シャワー」でした。

tad

関係記事:

7千万人の米国人は予防接種を受けるとインフルエンザに掛かると誤解している:abc
インフルエンザに関する6つの誤解:blog
インフルエンザワクチンの予防接種は効くのか効かないのか。blog 
インフルエンザワクチンの効果について:goo 

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