2013年1月31日木曜日

業務用マイクロソフト「オフィス」最新版とは:PC401


「米マイクロソフトは29日、一般向けの業務用ソフト「オフィス」の最新版を米国で発売した。

2010年以来の主力ソフト刷新で、無料で類似のソフトを提供するグーグルに対抗する。

 新型「オフィス」はソフトをオンライン上で常時更新できる点が大きな特徴で、需要が急拡大しているモバイル機器に対応した。

 一般向けの「オフィス365ホーム・プレミアム」は年間100ドルで、最大5機器まで最新ソフトをすべて利用できる。書類などのデータはクラウド上で保存され、利用料を支払っている機器ならオンライン環境で随時アクセス可能。

 ライバルのグーグルは業務用ソフトを一般向けに無料で、法人向けには1ユーザーあたり年間50ドルで提供している。」reuters

このニュースを読んで、一瞬あれ?と思った。MS(マイクロソフト)はまもなくOffice2010に続き、今年度まもなくOffice2013を出すと理解していたからだ。

と、いうのも、そのOffice2013のお試し版が公開されていて、ユーザー、個人であろうと、法人であろうと誰でもそれをダウンロードして試してみることができるようになっている。私もダウンロードして使ってみている。もっとも実際にはあまり使うこともない。というのも今や、高額のMSOfficeなど使わなくても、無料のフリーソフト例えば、Libre3.6などで十分その目的が果たせるからだ。それはパーソナルユースならそうだろうが、業務用となるとそうはいかないなどということは全くない。

MSが発表したこのソフト、個人ユーザでなく法人などが使ういわゆる業務用のものらしい。いや、そもそもそれがよくわからないのだ。ワープロ、表計算、プレゼンテーションソフトがOfficeソフトの代表的なものだが、それ自体、個人としてが使おうが、職場の業務目的で使おうが一体どういう違いがあるというのか。

いや、個人の場合は、それを単独で使うが、業務用、職場で使う場合は職場の同僚、仲間と共有し、作業も共同で編集したりしなければならない。それをクラウド上で自由に、簡単に、効率よく行うというものだ。それが「オフィス365ホーム・プレミアム」なるもので年間100ドル、最大5機器まで最新ソフトをすべて利用できる」とある。

それとこれから出てくるOffice2013とどういう関係があるのだろうか。個人でSkydriveに登録、アクセスしたら、そのOfficeのクラウド版が使えた。これからOffice2013が出てくれば、そのOfficeクラウド版がOffice2013と連携してそれが使うことになると聞いていたし、そう理解していた。

いや、今回のこのニュース、なんだかよく分からない。業務用にせよ、パーソナルユースにせよ、そうしたOfficeソフトがクラウド上で使えるようになれば便利になるのは当然だ。私自身、そして私たちのパソコンクラブでは、この記事にあるGoogleドキュメントのワープロ、表計算、プレゼンソフトなどを実際に使っている。それはすべて無料である。

Googleのもの、中でもスレッドシート(表計算)ソフトは便利で、実際のデスクトップのそれとその使い勝手はそんなに違わない。特にそれを使って便利なのは、例えば、会員名簿、住所録を作るとする。その場合、管理者はその基本的なフォーマットをクラウド版に作り、それを会員に公開するとともに、その編集権も与えてしまうのだ。

会員はそれにアクセスし、自らの氏名、住所ほか必要事項をそのシートに書き込めばいいのである。そうすることでそれが50人であろうと何人であろうと会員名簿が自動的にできてしまうのだ。それを印刷したければ直接的にもできるが、とりあえずデスクトップPCにダウンロードして、MSOfficeソフトなり、上記のLibreOfficeなどで細かい編集作業をやる。それを印刷すればいいのである。本来はそんな印刷自体不要もし会員がその名簿・住所録が必要であれば、それはいつでもGoogleドキュメント上にあるから、どこからでもそれにアクセスして閲覧ができるのである。

業務用だのネットワークだの大げさなことを言っているが、要するに個人であろうと、団体であろうと、そういうことができればいいはずだ。このニュースによるとOffice365の場合5機種使用限定で年間100ドル掛かるそうだ。業務用だからそんな費用くらいたいしたことはないが、Googleの場合だと、業務用では50ドル掛かるが、個人向けには無料なのである。

いずれにせよ肝心なのはそんな費用のことではない。実際に使ってみての使い勝手のよさである。Googleのそれと、Skydriveのそれ(今Skydriveで公開されているもの)を比較すると、スプレッドシート一つとっても、Googleのものの方がはるかに使いやすい。しかもそれと連携して使うデスクトップのソフトとの互換性は抜群にいいのである。MSのOfficeソフト、LibreOfficeなど無料オープンソースのものなんでもいい。

一方MSのSkydriveソフトは最初から「使いにくかったら、Officeソフトを使ってください」と言わんばかりのメニューになっている。いや、そうとしか思えないふしがあるのだ。

今回のこのOffice365もGoogleの同じようなサービスに対抗するものということらしいが、こんな現状では本当に太刀打ちできるのかと思うのだ。

これは業務用のことで、あんたらのような、パーソナルユースの話でないと言われるだろう。はい、そうですねと答えておきましょう。

tad

関係記事:

業務用「オフィス」最新版とは:reuters
Microsoft SkyDrive:wikipedia
Google Document : wikipedia

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