2013年3月10日日曜日

「パソコンとはさみは使いよう」:PC423


今朝のBLOGの主題である。これは明らかに、「馬鹿とはさみは使いよう」ということわざを私が勝手にもじったものだ。えっ? 最高の知的生産の道具であるはずのパソコンを馬鹿というのか、と言われたら、まさにそうだ、そのようにしか使わなければ、どんなにすごい性能のパソコンであっても、馬鹿としか使わなければ結果なんの役にも立たないし、逆にそれがどんなに性能の低いパソコンでも、使う側の使用能力、応用能力が優れていれば、その使い方次第ですばらしい結果、成果を生むだろうということだ。

これが今朝のテーマについて言いたい事の全てである。

このテーマが出てきたきっかけは、パソコンの性能のいい悪いについて論じる時によく使う「コストパーフォマンス」と言葉だった。私自身盛んにそれを使う。ある時それについて質問を受けた。それはどういう意味か、と。私は答えた。

分かりやすく言うならこうなる。二人の人が同じカネ、10万円なら10万円を払ってそれぞれ別のパソコンを買ったとする。仮にそれぞれのパソコンに入っているソフトが全く同じだとして、その二台のパソコンのハード性能自体は極めて簡単明瞭に比較できる。

例えばCPUの性能、メモリ-数グラフィック処理能力、ハードデイスク容量、転送スピードなどについてだ。Windows7や8などパソコンではそうしたハード性能はコントロールパネルを使い、簡単に表示することができるようになっている。それぞれの項目について最高が9.9として相対的にどれくらいの数値かということが評価されるようになっているのだ。その一覧表が(図1)である。

同じパソコンを購入するなら、そうした各項目の評価数値が高ければ高いほどいいということ、それがコストパーフォマンスの意味であること、そのこと自体は誰も否定しようがないことはご理解いただけよう。

但しだからと言って、それだけでそのパソコンを購入するかどうかどうかを決めていいわけでない。それに入っているソフト、OS(オペレーティング・システム)がなんであるか、どんなアプリケーションソフトが入っているか、どんなソフトが使えるのかが大切であることなど言うまでもなかろう。

さらに、パソコンはそれ単体(スタンドアローン)で使うわけでなく、必ずインターネットにつないで使うのだ。いくらパソコン自体の動作が早くても、インターネットの閲覧、利用がスムースにスピーディにできなければ本来の仕事自体が効率よくできないことになる。

実際そういう使い方をしている方が時々いらっしゃる。パソコンの性能自体、極めて高いのに、通信がADSLであったりするのだ。私はよく、それは新幹線の高性能の列車を従来の狭軌鉄道線路の上に走らせているようなものだと説明する。その逆のこと、弁慶号を新幹線線路の上で走らせていらっしゃる方を見かけるのだ。通信は光回線を使い、パソコンの方は極端なことを実例ではないがわざとあげればWindowsMEであったりするのだ。

いくらパソコン自体の性能が高くても、インターネット回線が遅くてはさまざまなパソコン・ワークがスムースにいくわけがない。要はそのバランスが大切なのである。両方好条件が整っていれば文句はない。

さて、問題はそれでお終いではない。その二つの条件、パソコンのハード・ソフトの性能、通信環境が揃ったとして、それでパソコン・ワークの成果が上がるかどうかである。それは、そうしたパソコン環境の中でどんな仕事をするか、それをなんのために使うかにもよるが、何をやるにしても、そこから先は、それをどう使いこなすか、使いこなしてどういう結果、成果をあげるかについては、百%それを使う人、その人のセンスと能力次第、よく使う言葉でいうと「パソコンリテラシー」次第だということである。

もっともその個々の人についてそのリテラシーをどうだこうだと評価することなどやめておいた方がいい。というのも、パソコンで何をやるかとなると、それは人によってその目的、内容はまさに千差万別だからだ。要するにこの際何をやるにしても、それを上手くできるかどうかは、パソコンのハード・ソフトの性能が良い悪い、通信環境の良し悪しもあろうが、基本的にはそれを使いこなす能力にかかっているという一般論だけ述べておこう。

こうした道具論、本質的な技術論はパソコンのことに限らない。それはどんな趣味の世界、スポーツの世界にもあることで、技術論そっちのけで、道具論が好きな人、その逆、いろいろあっていいのである。

パソコンということについて個人的なことを言うなら、私自身、道具論はおそらく好きな部類に入るだろう。海外旅行と新しいパソコン購入のどちらを選ぶかと言われたら間違いなく後者だ。

ただだからと言って、今使っているデスクトップパソコンのグラフィック機能評価が3.7と表示されても、これを改善するために一円もかけるつもりなどないのである。というのも今自分がやりたいことができる出来ないかは、パソコン性能などと全く無関係。

それどころか、今のパソコン性能ならば、今やりたいと願っている、計画していることなど今のパソコン性能でまさに十分。それが出来るかどうか、後は百%%自分自身の頭の使い方に掛かっていること位は分かっているつもりなのだ。

それでも使いもしない、使えもしない高級魚釣道具を見かけたらやたら欲しくなる心情もおわかりいただきたいのである。

tad

関係資料:

パソコンスペック(性能)の調べ方:pcspec
パソコンの性能の確認方法:nifty

0 件のコメント: