2013年5月5日日曜日

NHK・民放番組、専用テレビ経由、スマホ他でどこでも見れる:PC455


「NHKと在京民放5局は年内にも、テレビ放送をインターネット経由でスマートフォン(スマホ)などに無料で転送するサービスを始める。ネットにつながりさえすれば、どこにいても放送と同時に番組を視聴できる。放送と通信の融合を進め、テレビの視聴方法を広げる。ソニー、東芝、パナソニックは年内をメドに転送機能の付いた専用テレビを発売する。」日経新聞  5月5日 

こうしたものの登場は、ネットの普及でTV離れに拍車が掛かっている中、TV業界(放送局、TVメーカ)が打ち出した生き残り策の一つだと考えていいのだろう。TVなど観なくても、今やネットの世界にはあらゆる動画、画像、その他情報が溢れている。ドラマなどTV番組そのもの、映画、音楽、ゲーム、ニュースなんでもある。そうした中で見たいものものがあれば、YouTube、ニコニコ、その他ネットサイトを探せば、殆どが無料、仮に有料でも定額料金で見たいものを探しだし、好きな時に好きなだけ、好きな場所、可能な方法・手段(TV、DVD、PC、タブレット、スマホなどなど)でいくらでも見れる時代になったのだ。

TV番組に関して、最近私自身は是非見たい番組はあらかじめ録画しておくのが普通だ。それを好きな空いた時間にゆっくりじっくり見るのが普通である。外に出かけてそれを見損なうこともまずない。仮にそうなっても、後からいくらでもビデオ・オン・デマンドなでで観ることができる。日本のTV業界はオンデマンドのサービスには極めて不親切で、カネを取ったりするが、先進諸外国ではそうではないようだ。そうしたことも競争激化でどんどんユーザー向きに改善されていくことは間違いのないことだ。

今回のこのTV業界挙げての措置も、ユーザーサービスというより、ユーザー離れ阻止の対策の一つのつもりなのだが、どうもそのピントが外れているような印象が強い。

今でも自宅のTVを外から視聴したり、録画したものを観る方法があることはあるが、結構面倒なのでそこまですることはない。それに比べれば今回のこのTV業界の措置、狙いは、一見ユーザーのニーズに答えるもので、良さそうには見える。

なにしろ数万円高いが一台専用TV(いわばパソコンでいうサーバー的役割を果たすものだ)を買えば、自宅では無線LANを用いパソコン、スマホ、タブレットなどあらゆる端末で見たいTV番組が見れる。

さらにそれはインターネットに繋ながっているから、どこに居ようが、極端な例としては外国にいても、専用アプリソフトを入れることで、パソコンやスマホなどで自宅のTVを見れるのである。それはいいかもしれない。外部から録画の操作が出来たり、既に自宅のTVに録画したものが観れたりしたらもっといい。そういうものなら、通常のTVより2,3万円高くてもそうした専用TVを買ってもいいかなとも思う。

しかし、ちょっと考えてみると、基本的にどうして、そうしたことのためにわざわざ専用TVを自宅に置かなければならないのか、という疑問が出てくる。どうしてそれがTV鑑賞専用のサーバーでなければないのかということだ。

そもそもである。もしTV局がそれぞれその放送を独自にその電波で放送するのでなく、それを全てネットで流してくれたらいいことなのだ。それがネットで流れてくれば何時でもTV番組のすべてをどこであろうと、TVで、パソコンで、タブレットで、スマホで、観れることになる。自宅では勿論だし、外のどこであろうとでもだ。

どうしてそれができないのかである。もちろんそれをやったらそもそもTV放送局というものがお終いになる可能性があることは分かる。究極放送と通信の境目がなくなり、放送局というものそのものがなくなってしまう運命になるのだろう。

そのようにそもそもTVがインターネットで流れてくれば、そんな専用TVなど一切不要になる。TV自体もより安いもので済むはずだし、TV機器だけでなく、パソコン、タブレット、スマホあらゆる端末でそれが直接観れることになる。

そういう前提で言うなら家においておきたいのは、TVだけを観るためのサーバーなどでない。要するにTV放送を含めたあらゆる情報、データをを集約するコンピューター、PCサーバーなのである。それがインターネットとつながっていればいいのだ。TVがインターネットに乗って放送される限り、その自宅パソコンサーバーは別にTV番組だけでなく、あらゆる情報、データーを集約し、再配布、してくれたり、中継してくれたりするものになるはずである。クラウド・コンピューティングは大いに利用している現状だが、自宅にそうしたすべての情報を集約処理してくれるPCサーバー、それがこのTV専用機に替わってくれるものになってくれれば一番いいのである。

いや、こんな風に考えてくるとこんなただTVだけ専用にみるためのネットサーバーTVなど殆ど無意味になることは専門家ならわかるはずだ。そんな専用TVのために10万15万円も出す位なら、TVのそれを含めたあらゆるデーター処理機能を付加したPCサーバーを是非売りだして欲しいものだ。それなら、それを買う価値は十分ありそうだ。

TVをネットに乗せることなど全く不可能のことなのか。それは技術的な問題ではなく
百%業界団体の利得が絡んだ問題なのだ。考えてみればラジオはもうそうなっていることはご存知のはずである。世界中あらゆるラジオ放送は今やネットで聞ける時代なのだ。

TVはいつそうなるのであろうか。ならないのか。少なくともこの専用TVなどはそれに逆行するもののようである。

話は随分ずれてしまったが、一ユーザーの声として聞いていただけれたらと思う。

tad

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